労災上乗せ(法定外労働災害補償制度)とは-「経営事項審査」労働福祉の状況(W1)

労災上乗せ(法定外労働災害補償制度)とは、政府が行っている労働災害補償制度(以下、政府労災)に上積みして労災補償を厚くする役割があります。

通常の政府労災は、労働者が業務上の事由または通勤途中に負傷したり、病気に見舞われたり、あるいは不幸にも死亡した場合にはもちろん保険給付されます。

しかし、この法定給付だけでは、被災労働者の生計を補うのに充分とはいえないのです。

政府労災で足りない金額を補うために、企業は独自で法定外補償制度(民間の損害保険等)に加入することとなるのです。

経営事項審査での労災上乗せの要件

経営事項審査での提示書類はまず、大きく分けて2つになります。

一つは政府労災の加入確認が必要でないもの、もう一つは政府労災の加入確認が必要なものです。

政府労災加入確認が必要でないもの

  • (公財)建設業福祉共差済団
  • (一社)全国建設業労災互助会
  • 全日本火災共済協同組合連合会
  • (一社)全国労働保険事務組合連合会

これらの加入証明書があれば、政府労災の加入を証する書面は不要になります。

政府労災加入確認が必要でないもの

  • 労働災害総合保険
  • 準記名式の普通傷害保険
  • 次の4条件が確認できる民間保険会社の保険

①業務災害および通勤災害のいずれも対象であること
②職員および下請負人の全てが対象であること
③死亡および障害等級第1級から第7級までが対象であること
④全ての工事現場を補償していること

労災上乗せ(法定外労働災害補償制度)の注意点

法定保険である政府が行っている労災保険(政府労災)に加入していない場合は、いくら法定外労災補償の保険に加入していても加点されませんのでご注意ください。

⇩⇩こちらの関連記事は建設業における労災保険について説明しています。是非ご覧ください。⇩⇩

建設業における労災保険(労働保険)と事業主の特別加入制度とは

2018年9月29日

様々な特約

最近では、これら事故や作業中のケガなどを補償するもの以外の様々な特約が選ばれる保証もでてきています。

ここでは、少しそれらをご紹介します。

うつや過労による脳疾患に

従業員のケガだけを補償するだけでなく、仕事を原因とする精神障害(うつ病等)、過労による脳・心疾患にも。

精神障害(うつ病等)による労災請求件数が年々増加しておりますので、ケガだけを補償する旧型の上乗せ労災保険ではなく、精神障害(うつ病等)にも対応できる上乗せ労災保険の加入(または見直し)をおすすめします。

使用者賠償リスクに

従業員が業務でケガや病気、死亡した場合は、従業員を雇う企業、または個人事業主は法律上、慰謝料や逸失利益などを支払う事態に直面した際に高額な損害賠償金を払わなくてはならない場合があります。

これらについて、法律上の損害賠償責任を負担することによって被る損害に対して保険金を補償してくれます。

雇用関連賠償リスクに

職場でのパワハラやいじめが原因で精神障害を発症し、職場を退職してその後、病からしばらく働けなくなってしまった。

などとなりますと従業員の労働環境に対して企業が責任を問われることが考えられます。

これら、パワハラや不当解雇等について、法律上の損害賠償責任を負担することによって被る損害に対しての保険金を補償してくれます。

建設業許可

4 件のコメント

  • 役員のみなので労災保険に入っていませんが、民間の労災上乗せ保険に入っています。
    経営事項審で加点が認められますか?

    • 通常は、政府労災(労災保険)に加入しないと、上乗せ労災は認められません。
      ですが、役員のみですと政府労災は適用除外になりますので、上乗せ労災は認められます。

    • 保険会社が発行する加入証明書を窓口でご提示ください。
      尚、代理店が発行する加入証明書は認められませんので、ご注意下さい。

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