行政書士が開業1年目でやっておくこと【アナログ営業の王道で行く】

行政書士事務所を開業後、何から始めれば良いのかわからない人も多いかと思います。

なぜなら行政書士事務所を開業する方の大部分は即独だからです。

即独とは、どの行政事務所にも所属しないで、行政書士の経験なしで、すぐ独立開業することをいいます。

即独の厳しいところは、何のノウハウもない状態でスタートさせるところにあり、自分で経験値を稼いでいかないといけないところにあります。

本記事では、少しでも即独の方の役に立てるように、「開業1年目でやっておくこと」について、アナログ営業の視点から解説していきます。

解説は、現役の行政書士がします。

行政書士が開業後1年目でやっておくこと

行政書士が開業1年目でやっておくこと

私の場合、行政書士の開業で特に不安だったのが、事務所の運営についてでした。

業務については、実務の勉強をし→顧客を獲得する→業務を遂行し→報酬を得る→実務の経験を得る→顧客を獲得しやすくなる→・・・

のようなルーティーンを心がけていけば良いというイメージはできていました。

しかし、事務所の運営に至っては、まったくイメージすることはできませんでした。

例えば報酬の価格設定もそうですし、お客さんの面談方法や報酬をいただくタイミングなど運営に関する様々なノウハウがそれにあたります。

しかし、そんな不安を払拭させてくれたのは、支部の勉強会であったり、同業者の交流会でした。

行政書士は、本会においても、支部会においてもちゃんとそういった先輩の行政書士との交流の場を設けていただいています。

また、こういった本会や支部が設けている交流の場では、親切にノウハウを教えてくれる先輩方も多数いらっしゃられます。

私も積極的に参加してはよく運営のノウハウについて教えていただいていました。

わからないことがあれば、一人で悩むよりも経験者に教えてもらう方がはるかに合理的だからです。

そのため、こういった交流の場には積極的に参加して、ノウハウを教えてもらうことこそが不安を払拭する第一の方法であると考えます。

もちろん、教えていただける先輩方も義務で教えているわけではなく、親切心で教えていただくわけですから、礼節をしっかり心がけることは言うまでもありません。

同業者とのコミュニケーションを大事にする

同業者とのコミュニケーションを大事にする
開業1年目で私が行ったことは、こういった交流の場を通して横のつながりを作る事でした。

私も「コネなし」「金なし」「経験なし」で開業したわけです。

何も分からなければ、教えてもらうしかないのです。

そのためには、しっかりとしたコミュニケーションも必要となりますし、礼節も必要となります。

知識は無料ではない

これまで多くの時間を費やして、その知識を得てきたあなたなら分かると思いますが、知識を得るためには多くの時間、書籍代、セミナー代など実に多額の原価を払うことになります。

そこまでして手に入れた知識を、誰もわからぬ者に対し教えていただくわけですから、当たり前のことです。

また、こうして得たつながりは、ノウハウを得ること以上に新人の行政書士にとって重要な意味を持ちます。

行政書士の業務は多岐に渡ります。

そのため、行政書士の全ての業務を一人でカバーすることは実質的に不可能です。

そういった自分の知らない業務に関する情報交換相手や相談相手は、同業者の行政書士が主となります。

お客さんにとっては、専門だとか専門外だとか内情を知る由はありません。

自分の専門外の業務を依頼されて、「私の専門外ですので」とお断るするのも一つの方法かもしれませんが、せっかくの縁があって自分を頼ってきてくれてる方の依頼を一刀両断のように断るのは、いったいどうなのかなー?と私は思います。

もちろん開業1年目ということもあり、少しでも依頼が欲しいという事もありますが。

こういった多岐に渡る行政書士の業務をこなすためには、各業務に詳しい先生方と知り合いになった方が断然有利になります。

例え専門外の依頼だったとしても、その業務を専門としている先生に教えてもらえる環境があれば、なんとか業務を遂行することも可能です。

また、もしその依頼を受けなかったとしても、安心してその先生にお客さんをご紹介することができます。

こうした、お客さんをがっかりさせることなく、一つ一つ丁寧に対応していくことは事務所運営していく上では、かなり重要なこととなります。

士業のアナログ営業は最終的には、口コミの紹介のみで営業が成り立つところに目標があるからです。

他士業連携にも手を伸ばしたい

行政書士の食えないは本当?で解説しているように、行政書士は5年耐えれば食えるようになります。

行政書士の食えないは本当?現役行政書士が語る本音の話し

2022年7月10日

しかし、この5年という期間はどう活動するかにより異なります。

活動内容如何によっては、3年にも2年にも縮小することができ、逆に8年、10年と長引くこともあります。

全ては自分の行動次第なのです。

例えば私は何かをするときはいつも3カ年計画というものを立て、物事を進めています。

3カ年計画とは、3年後の目標をたて、「種をまく」「稲を育てる」「収穫する」の3ステップにふりわける方法です。

1年目→種をまく

2年目→稲を育てる

3年目→収穫する

この3カ年計画で考えでは、1年目により多くの種をまくことにより、3年目の収穫を多くさせることができます。

3年目の収穫を多くしたいのであれば、1年目の種まきは頑張るべきなのです。

そのため、1年目は行政書士内での横のつながりだけで満足せずに、他士業のつながりまで手を伸ばしたいところです。

士業の業務とは、行政書士業務以外でも多くの業務があります。

社労士業務や司法書士業務などがこれにあたりますが、お客さんはこれら士業がどういった業務をするのか業際の区別がつかない方が大多数です。

そのため、実際にご相談いただく案件も行政書士業務以外のものなど珍しくありません。

しかし、私が思うところによると、そういった業際など関わらずに「先生にお願いしたい」とお声をいただけるのはとてもいい傾向にあると言えます。

お客さんの立場から言えば、実績があり、かつ、ワンストップで業務を遂行してくれる大手の事務所に依頼した方が手っ取り早いし安心感もあると思います。

そんな状況の中、なぜあなたに依頼をするのか?ということをよく考えてみましょう。

それは事務所ではなくあなた自身に依頼をしていること他ならないからです。

つまりあなたを指名していただいているのです。

自分を指名してご依頼をいただいているのに、「それは行政書士業務ではない」と一刀両断に断ることは果たして良いことでしょうか?

もし、その思いに答えたいならば、業際のことをお客様にきっちり説明した上で、「提携を結んでいる先生ですから安心してください」と他士業の先生を紹介したり、又法律上自分が手続きできる部分については積極的に関わっていくべきだと私は考えます。

そのため、他士業の先生と横のつながりを持つことは非常に重要なこととなります。

異業種交流会を活用する

異業種交流会を活用する
では、「コネなし」で開業した我々にとってどうやって他士業の先生と接点を持てばいいのでしょうか?

その方法の一つとして、異業種交流会を活用することが挙げられます。

基本的に異業種交流会は、仕事がない者同士が出席するので「仕事を貰えない」、として不人気な営業方法ではあります。

しかし、それは仕事を貰うことを前提として参加しているがために、「せっかく、5千円も払ったのに、仕事につながらなかったな」と残念な気持ちで帰途に就くこととなるのです。

初めから横のつながりを作る目的で参加しているならばこれほど効率が良いものはありません。

昨今では、異業種交流会に参加すれば、多く士業の方と巡り合うことができます。

ようは考え方一つで、参加費5千円が生きるかどうかとなるのです。

こうして少しでも多くの方と出会い、より交流を深めていくことによって他士業の先生であっても横のつながりを構築していくことができます。

以上のように、行政書士が開業1年目でやっておくことは、建築で例えるならば基礎工事をすることとなります。

業務・運営方法を学ぶ、少しでも多くの実務を積む、横のつながりをもつ。

このような基礎部分のところをしっかりと積み上げていくことが成功の早道となります。

初めの頃はなんでも依頼を受けた方がいい?

初めの頃は、来た依頼はなんでも受けた方がいい

私が行政書士登録後に、よく大先輩の先生に言われた言葉です。

行政書士業務は、多岐に渡り全ての業務をこなすということはなかなか難しいことです。

また、マルチに依頼を受けていると、

・専門性が薄くなる

・効率が悪くなる

・修学範囲が膨大で時間を確保できない

などの理由から、専門を絞る先生が大多数を占めます。

また、私もできれば専門を絞った方がいいとは思うのですが、実際はマルチに依頼を受けてきました。

少しでも売り上げが欲しければ、来る仕事は全て受けたいのが経営者としての心情だと思います。

そのため、初めから専門性を絞ってやっておられる先生など見て、凄いなあと感心していました。

実際、マーケティングの目線からみてもそちらの方が効率がいいのは明白ではあります。

専門外の業務に修学の時間を割いているぐらいなら、営業に時間を割いている方が効率は良いです。

それでは、なぜ大先輩の先生が来た依頼はなんでも受けた方がいい

それは、若いうちにいろいろな業務を経験しておいた方が良いからです。

専門外の知識は一見無駄なように見えて、実は無駄ではないのです。

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