ローソク足とは、その歴史は古く、江戸時代にさかのぼると言われています。
米商人の本間宗久によって考案されて以来、多くの投資家に使われるようになりました。
その先人たちのデータから生み出された相場の流れを読むサインやルールなどは、多くの投資家が参考にするようになったことで、今日ではより一層その通りに動きやすくなってきています。
ではこのローソク足について詳しく見ていきましょう。
目次
ローソク足チャートと成り立ち
ローソク足とは
ローソク足チャートはテクニカル分析の基本となります。
以下が、ローソク足チャートで、ローソク足チャートを構成している一つ一つのローソクのようなものがローソク足といいます。
このローソク足一つで
- 始値
- 高値
- 安値
- 終値
の4つを表しています。
では、ローソク足はどのように成り立っているのかそれぞれ見ていきましょう。
陽線
まずは陽線について説明します。
陽線とは始値よりも終値が上昇しているローソク足のことを言います。
例えば日足のチャートの場合では、1つのローソク足で一日の値動きを表します。
始値:500円
安値:400円
高値:600円
終値:550円
の場合は次のようなローソク足で表すことになります。
陰線
次は陰線についてみていきましょう。
陰線は陽線の逆で始値よりも終値が下落したローソク足のことを言います。
始値:550円
高値:600円
安値:400円
終値:500円
の場合は次のようなローソク足で表すことになります。
今回はわかりやすくするために陽線を白抜き、陰線を黒色で表示しましたが、証券会社のテクニカルツールによって色は異なります。
例えば、GMOクリックですと陽線が赤、陰線が青で表示されますが、色の変更もできます。
分足、日足、週足、月足
これまで、日足のローソク足チャートを前提に説明してきましたが、日足チャート以外にも
- 分足チャート
- 日足チャート
- 週足チャート
- 月足チャート
があります。
週足チャートではその週の始値、高値、安値、終値を1本のローソク足で表示することになり、月足チャートではその月の始値、高値、安値、終値を1本のローソク足で表示することになります。
それぞれの使い方とすれば、以下のようにメインとして使うのが一般的です。
分足チャート
スキャルピング、デイトレード
日足チャート
デイトレード、スイングトレード
週足チャート
スイングトレード、ポジショントレード、長期トレード
月足チャート
長期トレード
ローソク足の形
では、次にローソク足の形から相場の変化や方向の読み取り方を説明します。
今回は特に有名なローソク足の形、
- トンカチ
- カラカサ
- 大陽線
- 大陰線
についてそれぞれ見ていきましょう。
トンカチ
トンカチは始値から大きく上昇したものの、買いのパワーが続かず、結局売られて下落した形です。
このローソク足の形は売りの力が強いことを示唆していると考えられます。
もし、価格が大きく上昇したところでこのトンカチのローソク足の形が出現した場合は、相場の反転、つまり下落に転じる可能性を考えましょう。
トンカチは上髭が長い形です。
ローソク足の線のところを「髭(ヒゲ)」と呼び、始値かと終値から構成される部分を「実体」と呼びます。
カラカサ
カラカサはトンカチの逆で下髭が大きく伸びた形です。
価格が下落した後にカラカサの形が出現したら、相場が反転して上昇して行く可能性を考えましょう。
大きく下落したものの、買い戻されて終値を迎えた形で、これ以上価格が下落したら買いたいと考えている投資家が多いと考えられます。
大陽線
大陽線は始値=安値、終値=高値のため、買われっぱなしで終わったローソク足です。
このローソク足が出現した際は、強く上昇方向に向かっていると考えられます。
大陰線
大陰線は大陽線の逆で、始値=高値、終値=安値のローソク足で、上下に髭がないのが特徴です。
始値から終値にかけて売られ続けて終わったローソク足の形で、強く下落方向に向かっていることを示すローソク足です。
ローソク足複数の組合わせ
では、次にローソク足を複数組み合わせて今後の動きを予測する方法を説明します。
実は言うとローソク足1本ではあまり重要さがありません。
複数組み合わさって初めてその予測の正確さがみえてきます。
例えば、ローソク足のパターンに関しては、酒田五法が有名です。
酒田五法には様々なローソク足の組み合わせから考え出された株価の予測が収められています。
例えば、連続する3つのローソク足が窓を空けて下落している場合に、次の日の始まりがさらに窓を空けて下落したなら、強気買いの「三空」と言われるものがあります。
私もよく4つ目のローソク足で買いポジションを取ることが多いですが、かなりの確率で次の日上がります。
これは三空が買いだというデータのみだけでなく、投資家がそうイメージ付けられているので、さらに買いに拍車がかかるのですね。
今回、紹介しているものは有名なものばかりですが、また他の形も紹介していきたいと思います。
ローソク足チャートだけで投資判断をしていくことはなかなか難しいかもしれませんが、他の解析方法も複合的にふまえて、勝率を上げていきたいですね。
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