相場で勝てるようになるには、さまざまな勉強をしなくてはなりません。
例えば私なんかは株をはじめた頃はテクニカル分析の勉強から入りました。
そして、次第にファンダメンタル分析に移り、最後に板読み分析へ。
板読み分析である程度勝てるようになって思ったことは、テクニカル、ファンダメンタル、板読みの3つの分析方法をマスターしなければ、相場で勝つにはなかなか難しいという事です。
現在、相場で華やかに活躍しているトップトレーダー達はもちろん、みな勝てるトレーダーは基本としてこの3つの分析方法を使いこなしています。
現在、テクニカルやファンダメンタルをよく勉強しているがなかなか勝てないと感じている人は、プラスアルファこの板読み分析の勉強もお勧めします。
目次
板読みとは
板読みとは、チャートでは判断できない、「注文速度」や「勢い」、「注文数の増減」などの情報を読み取り、買い手と売り手の力関係やトレンドや反転のタイミングを予測する手法です。
チャートのみでトレードするよりも、この板読みも併せて手法に取り入れれば勝率もぐんと上がると思います。
注文状況を見る
株を買ったら値がすぐに落ちた、という経験はありませんか?
チャートのみで判断して買えば、そうなることがよくあります。
それは現に行われている注文取引を見ずに買っているからです。
チャートを使い、買い手をうまく誘い込み値を下げる「騙し」なんかはある程度板読みのスキルが上達すればで見破ることができます。
板読みは慣れるまでは大変ですが、慣れてしまえばこれからの株価の動向などある程度分かるようになってくるので、有利なポジションからのトレードが可能になってきます。
デイトレの理想としてはその日その日の利益確保。
そして、スイングトレードの理想としては、その日のデイ単位の利益から、気分よく持ち越し次の日の大きな利益へとつなげていくことです。
この注文状況=相場の空気が読めるようになれば、より理想の勝ちスタイルへつなげていけます。
板の構造
それでは、先ず板とは何か?から説明していきたいと思います。
板とは、株価ボードのことです。
買い注文と、売り注文の株価と注文数がリアルタイムで表示されます。
向かって
- 左側上段が売り注文数
- 右側下段が買い注文数
- 中央が株価
となります。
注文が入っていない価格は表示しなく、現在市場にでている注文状況が一目でわかるようになっています。
表示されていない注文数にも注意が必要
上の板はSBI証券のHYPER SBIの10本板です。
10本板とは上下に10本値が表示されます。
これ以外の表示されない価格にも当然、注文は出ているわけですが、この見えない部分にまとまった注文が出ていて、それが表示された途端に流れがかわることもよくあります。
例えば、上の板でいえば、株価が上がっていったら1890円に2万株も売り注文が出ている状況です。
それが表示されると、「1891円以上になるのは難しいのでは」と思う人が多いので、たいがいの場合は売り注文がでてきて、値下がりします。
このように、板で相場の状況を把握することが大切です。
見せ板とは
まとまった注文が板に表示されると、トレーダーはそれに反応します。
その反応を利用して株価を動かそうと、買う気がないのに、まとまった買い注文を下値に出して、株価を意図的に上げようとしたり、
売る気がないのにまとまった売り注文を上値に出して、株価を意図的に下げようとします。
こういった注文を「見せ板」といいます。
もちろん見せ板を使い株価を操作する行為は違法なのですが、まだまだ全てが取り締まわれていないのも現状です。
どういったふうにこの見せ板とつきあっていくか、なども重要な課題となってきます。
板の厚さで値動きを予測する
板から読み取ることはいくつかありますが、重要なうちの一つが、板の厚さです。
注文数が多いことを「板が厚い」といいます。
逆に、注文数が少ないことを「板が薄い」といいます。
この板の厚さ薄さで、ある程度値動きが読めるようになります。
相場というのは、買い手と売り手の攻め合いです。形成の有利な方が、相手の陣地に攻めて行きます。
買い板が厚い場合は、「買い手がたくさんいる」ということです。
買い手とは味方のことですから、味方がたくさんいるということになり、買い手優勢となります。
その中で先陣をきって突き進む(成行買い)者がいれば、それについていく多くの者がいるわけですから、売り手はおされて陣地を奪われていきます。
これは株価が上昇した状態です。
つまり、板の厚さ薄さで味方の数を読み取り、買い方が優勢ならば買い手に、売り手が優勢ならば売り手に、優勢な方につけば良いわけです。
板の強さ弱さを判断する
格言に「相場は上がるか下がるかではなく、強いか弱いかである」とあるほど、板の強さを見極めるのはとても大切なことです。
強ければ買い、弱ければ売る
それでけで相場は勝てるようになっています。
板の強さを判断にするにはいくつかのポイントがありますので、それぞれ分けて説明します。
値動きの「速さ」を見る
板を読むうえで「板の厚さ」と任せて重要なことは「速さ」です。
動きの遅い銘柄に仕掛けていっても資金効率が悪くなり、機会損失となります。
資金が多く、何銘柄に投資できる方はいいのですが、小資金から始められる投資家が大半だと思います。
資金は効率よく回していきたいところです。
値動きの「勢い」を見る
「勢い」を見ることも大切です。
これは速さと関連することですが、例えば、買い板が10万株に対して、売り板が20万株あったとします。
買い板が圧倒的不利と思えますが、勢いがあれば成行買い注文がどんどん出て、あっという間に売り手の陣地を制圧してしまいます。
株価がほぼ横ばいや、少し上がったところで勢いがつけば、上昇トレンドになる確率が高いので買いを仕掛けるチャンスとなります。
また、時に一気食いが出る場合があります。この一気食いがでた場合はさらに高確率で上昇トレンドになるので、絶好の仕掛けるチャンスとなります。
注文数の「増減」を見る
注文数の増減を見ておく必要があります。
板にでている注文は、ずっとでているわけではなく、値動きによって取り消されたり、指値を変えたり、新しく注文したりするので常に増減があります。
株価が勢いよく上昇すると、上値にでていた空売り注文が踏み上げを警戒して取り消されます。
また、利食い売り注文が「もう少し高値で売れそうだ」と指値を変更したり、取り消されたりします。
こうなると上昇の勢いがさらによくなるなります。
逆に買い注文の勢いがなくなってくると売り注文の数が増えてきます。
こうなると上昇の勢いはなくなり、下落に転じます。
逆に下落局面でも同じようなことが起きます。
株価が勢いよく下落していくと、下値に買い注文がどんどんとりけされていきます。
このように注文の増減をみると株価の方向や反転時期が読み取れます。
よこよこからの波乗りテクニック
株価が横ばいの時がまだ波が立っていない状態(狭いレンジ相場)、株価が上昇した時が波が立った状態(初動)となります。
その上昇の第1波もしくは上昇する前に乗ることで、
ごく短い時間で大きな値幅を抜くことができるようになります。
このよこよこは5分足チャートで出現した時でも、日足チャートで出現したときでも両方使えます。
これは想像でしかないのですが、このよこよこの時に大口が玉を買い集めると同時に力を溜め、
玉集め、テクニカル、ファンダメンタルズなどのある要件が整えば価格を上昇させ、利食いする。
そのための準備段階がよこよこチャートとして表れているのだと考えています。
そして、その波がでたときに、売り板がどんどん食われているようなら、それは強い波であり、成功する確率はさらに高くなります。