株式投資には大きくわけてテクニカル分析とファンダメンタル分析があり、この二つの分析方法をつき詰めていけば、
「ファンダメンタルがテクニカルをつくるのか、テクニカルがファンダメンタルをつくるのか」
といった究極的な疑問に到達すると以前お話をしました。
そして、最終的に私が出した結論は「テクニカルはつくられている」ということも。
今回はその話の続きとなります。
「テクニカルがつくられている」という事は、仕掛ける者(ゲームマスター)の都合のいいように「相場」もつくられている事になります。
そしてこれが、先物は詐欺物といわれる所以なのです。
目次
アルゴに支配された日経市場

先物は詐欺物
私はいつも初心者の方には、「株の知識が浅いまま日経先物だけには手を出さないでくださいね」とアドバイスをしています。
それは、日経先物は詐欺物と呼ばれているからです。
先物は詐欺物です。
一般的な思考で相場に挑んでもまず負けるのです。
なぜなら、仕掛ける者(ゲームマスター)は利益を上げるためには、メディアはもちろんのこと、法や政府までをも動かしてくるからです。
そして巧みに情報を操り、株価を操作してきます。
先物は現物と違い、レバレッジが効いた状態で常に売買をくりかえしますので、負けだすと資金がショートするのもあっと言う間なのです。
現物はその銘柄の会社が倒産しない限りは0になりませんが、先物は0どころかマイナスになる場合もあるのです。
そんな条件下でアルゴとやり合うのですから。
経験を積んでからでも遅くはないのです。
3つの先物取引所
ところで、日経先物を扱っているのは国内の取引所以外にシカゴ市場、シンガポール市場があるのをご存知でしょうか?
日経先物は国内だけで取引されているわけではないのです。
かつて、政治家亀井静香氏が「シカゴ・マーカンタイル取引所、あんなところはない方がいいのだよ」と、発言しています。
なぜそのような発言に至ったのか?といいますと、現在の市場は先物主導になってしまっているという事を示唆した発言だったと推測できます。
先物という制度は古く江戸時代までさかのぼると言われています。
発祥はわが国、日本。
先物というのは6ヵ月先の価格を予想して通常売買するんですが、当初はリスクヘッジとして使われるためにその制度ができたともいわれています。
江戸時代からデイトレする相場師もいたぐらいでしたから、正確なことはわかりませんが、
でもやはりリスクヘッジという面が強かったと思います。
当時、米問屋は将来コメが高騰すれば困るので、先に価格を決めて買っておき、
現在買ったコメの価格と平均した金額を算出して価格を安定させるという方法を、リスクヘッジとしてとっていました。
いわゆる二分割売買法ですね。
つまり、先物というのは現物の影のような存在だったのです。
先物主導市場
それが、現在では先物主導で株価が決められ現物が後からその価格に鞘寄せするといった現象が起きているのです。
あくまでもリスクヘッジのため現物の影のような存在だった先物市場が前面にでてきており、先物が先に価格が決められ、後から現物がついていくという逆転現象が起こっています。
なので、よくある現象の一つとして日経平均は上がっているのに個別銘柄は軒並み下がっているというものがあります。
つまり先に決められた価格に現物の価格がついていってないのですね。
そしてここがキモなのですが、
日経先物の価格を操作すれば、それを東京市場の現物が追うことになりますので、間接的に各日本企業の個別銘柄の価格形成もある程度できるという構造になっているのです。
日経先物を動かすだけで現物の株価、つまり日本経済にまで波及していくものになっています。
つまり、日本経済をコントロールしやすくなっている構造になっているのです。
しかもこれが、我が国の取引所だけでならまだしも、治外法権のアメリカのシカゴ市場でも操作可能になっているのですから、亀井静香氏が「あんなものはないほうがいい」といった理由はここにあるのです。
少し想像してみてください。
怖くないですか?
シカゴ市場で日経先物をちょっといじれば、本体の日本企業の株価も操作できるということなのです。
日経市場はミラー相場
アルゴリズムに支配された日経市場
株価を操作できるという話をしてきましたが、それはもちろん為替にも言えることです。
これはほんの一例ですが、現在きれいなチャートを描いたまま右肩上がりできているニューヨークダウなのですが、本来なら価格がもっと上下に振られてもおかしくないのです。
実戦ではこれをノイズといいますが、ことニューヨークダウに関しましてはきれいな右肩上がりのチャートとなっています。
なぜ、こんなきれいな右肩上がりのチャートを描けるかと結論から述べますと、為替のドル円を調整弁として使っているからです。
これは長年私がダウと日経の相関性について監視してきたからこそ言えることなのですが、
例えば、何か国際情勢に問題が起きてダウが下がったとします。すると次はそれに反応して円が買われるのです。
そしたら、ドル安・米株高になりダウがまた既成路線上の位置に戻ってくるというアルゴリズム(以下、アルゴ)が組まれているのです。
簡単に言えば政治・経済が不安定になると、円を踏み台にしてダウの暴落を踏み留めさせるという事です。
つまり、ドル円の為替はちょうどいい調整弁として使われているということです。
その為、円は安全通貨だから世界の政治・経済不安が起きた時には買われるものだとイメージ付けられているのです。
そうイメージ付けられていたら、さらに円が買われる効果が期待されるからです。
政治・経済不安が起きれば円を買わないといけないというマインドが形成され、アルゴ、プラス個人投資家も円を買うので、通常よりもさらに為替の価格の変動が大きくなるといったことになるのです。
いままでさんざんお話しをさせていただきましたが、そうやったマインドまでコントロールをしてくるのが仕掛ける者(ゲームマスター)のやり方です。
はっきり言って、私は「リスクオフだから円を買え」って、あのスローガンの意味がよく分かりません。
そして言えることは、だから日経のチャートは汚いと言う事なのです。
日経のチャートはほんと汚いです。
どうみても人工的に動かされていますよっていうチャートをしています。


ミラー相場
そして、ここからがおもしろい話なのですが、
日本は現にバブルもきているし日経は右肩上がりじゃないのか?と疑問がでてくるかと思います。
たしかに日経も右肩上がりなのですが、これはある特性を利用しているのです。
それは、東京市場はニューヨーク市場のミラー相場いう特性です。
ミラー相場とはニューヨーク市場が上がれば翌日東京市場も上がり、ニューヨーク市場が下がれば、翌日東京市場も下がるといったものです。
個別銘柄でもそうですよ。
例えばニューヨーク市場で医療系の銘柄が上がっているとします。
そしたら、東京市場の医療系の銘柄もそれを追って上がるという傾向があるのです。
これがミラー相場というものです。
つまりこの、因果性を利用し、一度調整弁としてさがった日経をダウが牽引し日経もそれに寄り添っていくというアルゴです。
本当にうまくできています。
こうしてニューヨーク市場と東京市場は二人三脚で成長を続けてきました。
正直いって今では切っては切り離せない関係なのです。
これが日本は米国債を売れない理由の一つとなっているのです。
ニューヨーク市場が大暴落を起こすと、東京市場もつられて大暴落を起こすからです。
全ては大いなる計画の基にアルゴリズムは組まれているのです。
アルゴと株式市場の今後の行く先
このアルゴの例はただ単に日本とアメリカとの経済の繋がりだけをピックアップして話しましたが、ユーロやアジア諸国などはもちろん、世界各地にまで広がっています。
今後は仮想通貨の出現でさらに密接につながっていくものだと確信しています。
どこかの国が破綻すると、それが少なからず世界に波及していくということです。
影響力が大きければ大きいほど波及も大きくなります。ですから世界同時株安という現象がおきるのです。
もしそれが仕組まれたものだったとすれば・・・
バブルと言うものはいつかはじけるものですよね。