株式に関わらずFXや仮想通貨にも共通しますが、投資に勝つためには必ず時流に乗らなければなりません。
逆に言うと、この 時流にさえ乗っていれば、トレードが下手でも勝てたりする ものなのです。
目次
シナリオを読む力
現在、日本は金融バブルを迎え、日経平均2万2千円を越える快挙をなしています。
ほんの数年前は日経は1万5~6千円でうろうろしていましたが、後の「グレートローテーション」を経て現在の日経平均株価に至っているわけです。
まだ1万5~6千円でうろうろいてた頃に株を買い込んでいたら、かなりの高確率で勝っていたことになります。
つまり我々投資家は相場が将来どう動くか大局を見据えて行動していかないといけないと言う事です。
この「先を読む力」とは、相場の「シナリオを読む力」と同義に考えていただいて結構です。
相場にはシナリオと言うものが必ず存在し、様々な事象はこのシナリオに添いつくられているものなんです。
私はこの 「シナリオを読む力」は投資をする上で、最も重要なスキル だと考えています。
世界の資産が動く”グレートローテーション”
グレートローテーションとは
それではまず、この金融バブルはどうやって起きたのか?から説明していきたいと思います。
結論から申しますと、資産の移動である「グレートローテーション」というものが起き、株式市場に莫大な資金がそそぎ込まれ、現在の金融バブルとなっているのです。
「大転換」とも呼ばれ、世界のマネーが安全資産からリスク資産へと「歴史的な資金移動が起こる」という期待が込められた言葉をいいます。
これは、単に株高・債券安基調が続くというだけではなく、投資家の資産配分の方針が大きく転換することを意味します。
そして現在までに、歴史上、バブルと呼ばれるものがいくつもありましたが、少なからずこのグレートローテーションが発端となっております。
今回も債券から株式へ資産が移動する事により起きた、このグレートローテーションが金融バブルの正体となります。
もちろん世界経済は現在回復期に向かっており、回復期にはこういった債券から株式に投資先は移行していくものなのですが、
なぜ今なのか?ということです。
最近よくメディアとかでチラホラみますが、世界の1%のスーパー富裕層の人たちが、世界の半分もの富を握っているのです。
富裕層は、さらに富をたくわえている。そして来年2016年には、最富裕層の1%だけで、世界の富の半分以上を手にすることになりそうだ。
貧困撲滅に取り組む国際NGO「オックスファム」は1月19日、現在世界人口の最富裕層にあたる「1%」が、世界にある資産の48%を握っているという新たな報告書を、発表した。
「1%」の最富裕層が世界の半分以上の資産を握る(調査結果)
出典:HUFFPOST(https://www.huffingtonpost.jp/2015/01/19/richest-1-percent-to-own-more-than-half-_n_6504158.html)
そして、こういう大きな資金が動くときはちゃんと前触れというものがあります。
グレートローテーションの前触れ(テクニカル)
2016年を振り返りますと株式相場はひどいものでした。
世論的にもアベノミクス崩壊!だとか、日経は1万円をきる!といわれていました。
おそらく当時、株式に関わっていたものはほぼ全員そう感じていたのではないでしょうか?
そんな中、2016年10月頃に板や値動きの質が徐々に変わってきたのです。
少し衝撃を与えると壊れてしまうガラス細工なようなものから殴っても、殴っても底が抜けないような、まるで鉄板が敷かれたようなものに。
上昇トレンドが生まれる前はこういった現象がよく見られます。相場の質が変わったのです。
この質の変化の原因は「異次元金融緩和」での日銀・GPIFの資金投入劇によるものだと推測されます。
つまりそれほどの買い支えが入っていたのです。
(1日750億円投じた日が9月の間に11日間ありましたので、8兆250億円の買い支えです。日本の1年間の税収がざっと43兆円ですので、これを目安に考えれば、かなりの額だとお分かりいただけるかと思います。)
また、チャート的にもダブルボトムを形成し、まさに上昇トレンドは生み出される初動の一歩手前でもありました。
イールドカーブコントロール(ファンダメンタル)
次に政策面から、異次元緩和に加えてのイールドカーブコントロールの導入を決定した日銀の入れ込み具合です。
連日連夜のように 「異次元金融緩和」での日銀・GPIFの資金投入 劇に加え、
為替操作を念頭にいれた「イールドカーブコントロール」の導入 ですから。金利を下げ、円安・株高政策のアベノミクス強化版というべきでしょうか、こういった政策のもと、状況は変化していきました。
「金融政策、円高是正のため」 麻生氏、デフレと言い間違い
出典:日本経済新聞(https://www.huffingtonpost.jp/2015/01/19/richest-1-percent-to-own-more-than-half-_n_6504158.html)
麻生太郎氏に関しましては「為替操作をしている」とまで公言していました。
これはその後、国際問題に配慮しての撤回している記事なのですが、2chや某掲示板なんかでは「あ~あ、ぶっちゃけてしまった」など、話題騒然でした。
つくられたシナリオを読め
その後トランプラリーを経て日経2万2千円への金融バブルへと突入して行くというわけなのですが、この記事で紹介している情報は一般的に誰しもが手に入る情報なのです。
私にだけ特別な情報が入るわけではなく、私もこれら一般的に入る情報のみを使い解析し大局を見ているのです。
つまり、一般的に誰にでも入る情報だけでも、このシナリオを読むことは十分可能なのです。
また、冒頭でお話しましたように、シナリオというものはつくられているものです。
自然のままの未来を予測するよりも人工的に作られた未来を予測する方が安易なのです。
これはファンダメンタルがテクニカルをつくるのか、テクニカルがファンダメンタルをつくるのか、の論争になるのですが、
こと株式市場におきましては ファンダメンタルがテクニカルをつくる と私は確信しています。
株式投資コラム-衆議院解散総選挙(アノマリー)という仕掛け「テクニカルはつくられている」
この「ファンダメンタルが先かテクニカルが先か」の論争の話の解説は別の機会にゆずるとして、
つまり、仕掛ける者(ゲームマスター)は、現在に至る金融バブルを呼び込む布石としてこれらの事象を起こしたのです。
そして、これらの事象を読み解き「グレートローテーション」のシナリオさえ事前に、もしくは初動で読めれば、先物やどの銘柄を買っていてもかなりの確率で勝てていたと言う事になるのです。
これら以外にも様々な情報が落ちていたかと思いますが、私はこれらの情報だけで十分に日経の上昇シナリオを読むことができました。
時流とはまさに大局観を意味しますが、この大局観なくして相場は語れません。
またこの 大局観さえ正しければ、トレードのテクニックなど「技」と言うものは必要ない のかもしれまん。
それほど「シナリオを読む力」は大切なスキルという事になるのです。