株式投資コラム-2016米大統領選でトランプが選ばれた訳「市場は支配されている」



今回は2016年の米国大統領選を題材にシナリオについて考察していきたいと思います。

大統領選前、日本のメディアではヒラリー氏が圧倒的優位の立場にいると、何度も繰り返し放送していました。

実際、世論もヒラリー氏押しだったのが今でも印象に残っています。

そんな中、メディアや世論に反して 「なぜトランプ氏が大統領に選ばれたのか」 と言う疑問があがってくるかと思います。

その問いに今回は金融・経済の面から紐解いていこうかと思います。

政治と金融・経済というのは異なるものと考えがちではありますが、根底ではしっかりと結びついているものなのです。

未知数な大統領

未知数な大統領

まず、「なぜトランプ氏が大統領になったか」の問いに結論から申しますと、ズバリ 「インパクトがある」 だからです。

インパクトがあると何かと株価誘導に便利なのです。

私は資本主義というものは、まず金融・経済ありきでその上に政治があると確信しています。

それが企業統治体といわれる資本主義諸国の本来の姿であるものなのです。

我々資本主義諸国にとって、誰が大統領になるかは政策うんぬんよりも金融・経済にどう反映されるかがとても重要なのです。

そして劣勢だったトランプ陣営をみごと勝利に至らせたのが選挙人団制度です。

選挙人団の複雑なシステムの穴をつけば仕掛ける者(ゲームマスター)は容易に大統領を選択できるのです。

この選挙人団制度もおもしろいシステムなのですが、これは今回のコラムと趣旨がズレますのでまたの別の機会に譲ることとします。

結果、トランプ氏は今も金融・経済にとっていい働きをしていると思います。

彼の一言で市場は乱高下

FXや日経をやっている方ならお分かりだと思いますが、やりにくい相場だと思いませんか?

 もちろん彼の発言と共にアルゴも連動させてきていますので、乱高下は必至 なのです。

おそらくクリントン氏が大統領になっていたら、今の日経2万2千円、ダウ2万4千ドルに到達するには苦戦していたと思います。

結構乱暴な論理だなと思った方も多いかと思いますが、そんなことはないのです。

なぜなら、 人は未知数の物ほど驚愕し恐怖する 生き物だからです。

そして株式の世界はそれが顕著に株価に現れます。

例えば、ある企業がIRを出したとします。
「宇宙空間で居住コロニーを開発しました。予定世帯は1万世帯、利益は1世帯あたり2千万円の見込みです。」
と出すより、
「宇宙空間で2030年を目途に居住コロニーを開発します。NASAとの提携事業です。」
と漠然と出した方がその企業の株価は跳ね上がるのです。

株式の世界では 「思惑で買って事実で売れ」 という格言がありますが、まさにそれなのです。

そしてその思惑は未知数なものほど結果を出します。

「人は未知数な物に驚愕し恐怖する」、覚えておいてください。

鍵はオハイオにあり

これらはブッシュ氏の大統領選の時の記事で、少し古いものですが、どちらも 電子投票システムは不正だった という内容です。

そして、2016年の大統領選でもメディアは勝敗の鍵になるのはオハイオ州での決戦だと、繰り返し報道していました。

オハイオ州の電子投票システムはオハイオ州を居にするディボールド社のものが長年使われています。

さて、今回の調査報告で、オハイオ州務長官ジェニファー・ブルナーは、2008年大統領選挙で電子投票システムによる不正が行われる可能性を警告しているわけだが、調査対象となったシステムは、2004年の大統領選挙の際にオハイオ州で使用されたものだ。選挙後に行われた下院調査や裁判過程をみれば、2004年度選挙時に電子投票やそれ以外の手口で不正が行われたのはほぼ確実だが、不正行為の疑いを持たれた地元の選挙管理委員たちが、選挙法に背いて証拠資料のほとんど(88ある選挙区中56区の投票記録)を“ついウッカリ”廃棄してしまったので、2004年度選挙の票集計の再検証は不可能になった。(2004年オハイオ州選挙不正調査の過程で、クリーブランドのカヤホガ郡の選挙管理委員二人が投票再集計の不正操作で有罪判決を受けている)・・・出典:暗いニュースリンク(http://hiddennews.cocolog-nifty.com/gloomynews/2007/12/post_8b0a.html)

ではなぜオハイオ州が鍵なのかといいますと、

  •  オハイオは人種構成などが全米平均に近く、「米国の縮図」と呼ばれる 
  •  ここで負けて大統領に当選した候補は50年以上いない 
  •  オハイオ州は選挙人が18人の大票田 

など、理由が上げられます。激戦州のオハイオ州は今回に限らず、毎大統領選で重要な州と位置づけられているんですね。

9対1の法則

当時を思い出しますと、大統領選が近くなりますと、メディアの煽りもますます過激になっていっていました。

日本では、トランプ氏が大統領なんてありえないといった報道が凄かったのではないでしょうか?

あの時は、よもやトランプ氏が勝つなんて思いもよらなかったと思います。

大統領選前夜、私はいつものように投資仲間と談笑しながら賭けをしていました。

ああ、こういったイベント時は私の投資家仲間のみなさん、のりのりでギャンブル的なはりかたをするのですよ。

はりかたってもうギャンブル用語になっていますが、イベントは特別なのです。

少なくとも我々の中では。

そこで統計をとってみたところ、トランプ氏勝利が20%、クリントン氏が50%、日和見が30%ぐらいでしたかね。

わたしは20%の方のトランプ氏勝利の方に賭けていました。

もちろん、それに向けてショートの準備もしていました。

なぜ私がトランプ氏勝利だと思ったのか?

それはメディアの煽りが異常で世論の9割がクリントン氏勝利だったからです。

相場の世界でよく言われる負け組9割、勝ち組1割の法則ですね。

私は当時、ショートを仕掛けていましたが、最終的には日経は上昇するともよんでいました。

つまり、トランプ氏勝利の時は、一度日経が下がり、そこから反転。

株価上昇して行くのだと、自分なりのシナリオを描いていました。

トランプ氏が勝ったからといって、日経が1万4千円を割るなんて事あるはずないのですし、結局は上かな?と思っていました。

なにせ、トランプ氏が勝ったからといって日経が下がる根拠がなかったのですよね。

もちろんクリントン氏が勝っていても株価は上昇だったはずです。

なぜなら仕掛ける者(ゲームマスター)のシナリオは上なのですから。

その根拠として、前回お話させていただきました「グレートローテーションからの金融バブル」へのシナリオと、その後押しをしている「異次元金融緩和」。

これらの体制が崩れていないからです。

なので、あの場面結局この仕掛ける者(ゲームマスター)のシナリオをよんで買っていた者が勝てた相場となりました。

メディアを使った壮大な仕掛け

なぜトランプが大統領に選ばれたのか
結局その日のうちでしたかね、 ドテンで日経平均が2万円にむかっていった のは。

それでは、なぜトランプ氏が勝てば世界は破滅みたいな報道になっていたのか?

そして、それに騙された人が多かったのはなぜなのか?ということです。

結論からいうと、トランプ氏が勝てば株価は下がり、クリントン氏が勝てば株価が上がるというメディアの煽りが連日連夜続いており、世論もそれに続いていたからです。

まあ、何度も言いますがメディアのこの煽りに根拠なんてないのです。

なにせ、これは メディアが作り上げた幻影 だからです。

「人は未知数の物に驚愕し恐怖する」

まさにそれをつかれたのです。

つまり、トランプ氏を未知数な物と扱い恐怖を煽っていたのです。

 仕掛ける者(ゲームマスター)はこういった操作をするときはかならずメディアを使ってきます。 

別に珍しいことではないのです。

そして時間をかけゆっくり洗脳していきます。

その洗脳はゆっくり時間をかけられたものなので、なかなか解けないのです。

そんな中、あのオハイオ州での逆転劇

その後、次々と各州がトランプ氏の旗印を上げていく中、損切りの嵐が起こったのです。

私は株価が下がっていく中、無我夢中で日経を買っていました。

その買っている日経もかなりの勢いで下がっていましたので、買っていた私本人も怖いぐらいでした。

当時、買っていたのは私だけではなく1割のいわゆる勝ち組も買っていたと思います。

そして、その日のうちに反転し、そのまま歴史的な上げ相場(金融バブル)が始まったのです。

では、どうしてそういう動きをするのか?ということなのですが、単純に言えば 仕掛けられている のです。

マーケットに参加している、ヘッジファンドなどは国家予選クラスで資金を動かしています。

収益を上げるためならメディアはもちろん法や政府までをも動かしてきます。

これが企業統治体と言われる資本主義の本来の姿なのです。

結局、トランプ氏の当確で損切りさせられたのは9割の個人投資家でした。そして残りの1割は?というと、もうお分かりですよね。シナリオをよめていた人達です。

資本主義というものはご周知のとおり、資本があればあるほど有利に展開を動かせるのです。

そして、株式に足を踏み入れるという事は、こういったマーケットは支配されているという観念をもった上で挑むべきだと思います。

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