テクニカル分析「ボリュームレシオ」とは-株式投資、FX、仮想通貨で使う需給指標



ボリュームレシオとは相場における価格だけではなく、売買の出来高(ボリューム)を分析する需給系のテクニカル指標です。

「出来高は価格に先行する」と言われるように、価格が上昇するときは出来高を伴うことが多く、価格が下落するときは出来高がほそることが多いです。

この出来高がどれだけあったかを元に、買われすぎか売られすぎかを判断する指標となります。

出来高は嘘をつかない

「出来高は価格に先行する」と言われているように、出来高を伴った値動きというのは、騙しではなく本物である可能性が高くなります。

例えば、買う気がないのに大きな買い注文を出す「見せ板」や、売り注文が少ない板を狙って強引に買い上げて値上がりさせる株価操縦をする「大人」という方たちが存在します。

この「大人」と呼ばれる方たちは圧倒的な資金で、価格を操縦しながら短期での利益を狙ってきます。

つまり、我々個人投資家をはめるためるためにいろいろ仕掛けてくるのですね。

ほんの一例として、

短期での利益を得る為には、「大人」は買い集めた後に価格を急上昇させ、俗にいうイナゴに高値で売りつけます。

こうして買い集めた玉を売り逃げることによって、その差益が得られるということです。

こういった 一連の動きはチャートや他のテクニカル指標では反応が出にくく判断しずらい 部分があるのです。

なぜなら最新のアルゴを使って、チャートや価格に現れないようにコントロールしながら買い集めるからです。

しかし、たとえチャートや価格の動きがなかったとしても、「大人」が買い集めている時は必ず出来高(ボリューム)に表れます。

なので、出来高を伴った値動きというのは、騙しではなく本物である可能性が高いと言われているのです。

ボリュームレシオの計算式

ボリュームレシオの計算式は、一定期間内の出来高の割合を計算します。

一定期間は、14日や25日が一般的に利用されます。

ボリュームレシオの算出

VR1=(U+S÷2)÷(D+S÷2)×100(%)

U:n日間の株価上昇日の出来高合計
D:n日間の株価下落日の出来高合計
S:n日間の株価が前日と変わらなかった日の出来高合計

ボリュームレシオの使い方

ボリュームレシオ

ボリュームレシオが100%の水準にあるときは、上昇日の出来高合計と下降日の出来高合計が均衡していることを示します。

これより数値が上であれば、上昇日の出来高合計が下降日の出来高合計を上回っていることを示し、これより数値が下であれば、下降日の出来高合計が上昇日の出来高合計を上回っていることを示します。

例として、110%の水準にあるときは、上昇日の出来高合計が10%多いことを示します。

一般的に、150%前後が最も安定、450%以上で買われすぎ、70%以下で売られすぎ、と判断します。

  •  450%以上・・買われすぎ 
  •  150%程度・・適正 
  •  70%以下・・・売られすぎ 

買いシグナル

ボリュームレシオが70%以下のとき、相場が底値圏にあるとみなされる

売りシグナル

ボリュームレシオが450%以上のとき、相場が高値圏にあるとみなされる

実践的な使い方

投資をする上で実戦的な使い方のアドバイスとして、ボリュームレシオの値だけで判断せずに、価格の動きと合わせて複合的に判断することです。

また、ストキャスティクスやパラボリックなどの、その他のトレンドフォロー系のテクニカル指標と合わせて使うことで、売買シグナルをより正確に判断することが可能となります。

ボリュームレシオ

上のチャートは価格が下落したと共にボリュームレシオが底値圏に到達(価格が上昇したと共にボリュームレシオが天井圏に到達)したところを表しています。

そこからボリュームレシオの反転にやや遅れて価格も再び上昇(下降)し始めています。

実戦での経験上、ボリュームレシオの反転に対して、実際の価格の動きの方がやや遅れて反応しますので、タイミングを計って上手くエントリーしてください。

その他のテクニカル指標

テクニカル指標には大きく分けて、「トレンドフォロー系」と「オシレーター系」の2つと「需給系」があります。

私はいつもテクニカル指標を使う時はどれか一つだけ用いるのではなく、「MACD」「ストキャスティクス」「ボリュームレシオ」、「ボリンジャーバンド」「ストキャスティクス」のように複合的に使っています。

私のように、系統が異なるテクニカル指標(「トレンドフォロー系」「オシレーター」「需給系」)を、複合的に使うとグッと勝率が上がりますよ。

トレンドフォロー系

 トレンドフォロー系はトレンドを追いかけるテクニカル指標です。 

上昇トレンドや下降トレンドなど、トレンドが明確なときに有効な指標です。

オシレーター系

 トレンドが横ばいを前提としているテクニカル指標です。 

オシレーター系は一定範囲で推移し、買われすぎ、売られすぎを示します。

見やすいのですが、強いトレンドには機能しない欠点があります。

需給系

 相場における価格だけではなく、売買の出来高(ボリューム)を分析するテクニカル指標です。 

「出来高は価格に先行する」と言われるように、価格が上昇するときは出来高を伴うことが多く、価格が下落するときは出来高がほそることが多いです。

この出来高がどれだけあったかを元に、買われすぎか売られすぎかを判断する指標となります。

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