事業計画書の書き方【セールスポイント】



事業計画書の「セールスポイント」では、商品のサービスやビジネスモデルの強みを書くことによって、事業が成功する可能性を示す必要があります。

本記事では、この「セールスポイント」について詳しく解説していきます。

行政書士
解説は創業融資・補助金を専門としている行政書士がします。

事業計画書の「セールスポイント」とは

「セールスポイント」では主に、商品・サービスやビジネスモデルの強み書いていきます。

同じ業種であれば基本的には同じような商品・サービスやビジネスモデルになってしまいます。

特にセールスポイントや強みがなく、競合他社と同じような商品やビジネスモデルを事業展開した場合、いつまでたっても顧客から選ばれない状況が続きます。

事業を成功させるためには、顧客から選んでもらわないといけません。

そのため同じ業種の競合店よりも、頭が一つ抜け出るような独自性をもった、強力なセールスポイントが必要になります。

事業計画書の「セールスポイント」では、これらのことを念頭にいれて書く必要があります。

「セールスポイント」の書き方

「セールスポイント」の書き方のポイントとして以下の事が挙げられます。

これらのポイントは、すべて事業計画書に書き込み必要はありませんが、なるべく意識して書きましょう。

・商品・サービス、ビジネスモデルの強みを表現する
・客観的な視点で具体的に表現する
・顧客確保の目途があることについて触れる
商品・サービス、ビジネスモデルの強みを表現する

次の事柄は、商品・サービスやビジネスモデルの強みとなりますので、これらを意識してください。

・同業他社にはない商品やサービスの提供
・ニッチな商品・サービスである
・独自の仕入れルートをもっている
・海外など、新たな市場への参入が可能である
・経験で培った独自のノウハウがある

客観的な視点で具体的に表現する

セールスポイントを書けとなると、どうしてもセールストークのように抽象的になりがちです。

顧客に向けての書く場合は、そのようなセールスライティングでいいのですが、ここでは事業計画書の「セールスポイント」となります。

そのため、具体的、かつ客観的に融資担当者に向けて書く必要があります。

駄目な例× ・お客様本位のきめ細やかなサービスを提供する
・こだわりの商品やサービスでお客様の心を掴む
・最適な提案で、お客様の使いやすさを追求する
・こだわりの料理で仕事帰りのサラリーマンのお客様を掴む
良い例〇 ・同業種で10年以上の経験を積んでいるので、ノウハウがある
・職員全員が国家資格をもっているので、お客様に安心してご利用いただける
・前職の会社では、マーケティングを担当していたので、顧客の集客は得意である
・前職では商社で流通部署を担当しており、当時の人脈を活かした商品の仕入れができる
顧客確保の目途がついていることに触れる

顧客確保の目途がついていれば、融資担当者としても安心して融資をすることができます。

融資担当者が一番避けたいのは、開業後顧客を掴むことができずに廃業することです。

廃業すれば、融資した資金を回収することができなくなります。

そのため、「開業してから顧客を集めます」では、心証が悪くなるのです。

逆に、顧客確保のめどがついていれば、心証もよく強力なセールスポイントとなるので、なくべく以下のような観点で記入しましょう。

・BtoBですでに取引先の会社を掴んでいる
・SNSで商品やサービスに興味があるフォロワーが大量にいる
・会社に勤務していたときは、セールスの成績は常にトップであった
・綿密な市場調査を行い、競合店が少ない

「セールスポイント」の良い記入例

上述したポイントを押さえた、「セールスポイント」の良い記入例を見ていきましょう。

エステサロン
行政書士
Youtubeのフォロワーが10万人以上いることはセールスの強みになり、すぐに人気店になることが窺えます。また、フォロワー数の”10万人以上”は希望的観測ではなく、実態を伴った具体的な数字のため、さらに説得力が増します。

これまでエステサロン店勤務で10年の経験を積んできました。数年前より、Youtubeでエステの施工の技術に関しての、ノウハウ動画を公開していたところフォロワー数が10万人を超えました。多くのフォロワーさんから、「お店に是非行きたい」という声をいただき、計100名以上の顧客の目途がついたので開業を決意しました。

イタリア料理店
行政書士
有名なイタリアレストランでの経験やイタリアへの料理留学は大きな評価となります。また、出店するフードモールの規模や、それに対する市場調査も行われていることからも強烈なセールスポイントとなります。
イタリアでの2年間の料理留学を経て、東京銀座にある有名イタリアレストランで6年コック長として勤務しました。大阪梅田の地下街に現在建設中のフードモールの出店を誘われました。梅田は大阪の中心地で大阪府下だけでなく兵庫や京都、奈良などからも人が集まります。また、外国人観光客も多く、そのフードモールの集客数は1日2万人を予定しています。他に競合するイタリアレストランはなくターゲットとする若い顧客層も多いことから独立開業することを決意しました。

宿泊業
行政書士
海外への新たな市場への参入が可能なことが窺えます。また、時流にのった多国籍経営のビジネスモデルも高い評価となります。
私は旅行をするのが好きで、世界のゲストハウスを転々としていました。趣味が高じて数年前より、オーストラリアでゲストハウスを経営していたところ、大阪でも姉妹店を出してほしいと声を多くいただいていました。また、現在日本ではインバウンド需要が高く、多くの集客が見込めます。そういった多国籍経営を視野にいれていたところ、ちょうど立地のいい物件を大阪で確保できたので、開業を決意しました。

輸入雑貨店
行政書士
元商社マンで独自の仕入れルートを確保していることが窺えます。また、日本に未上陸である商品にも独自性がみえ、SNSでの顧客の反応も良いことがわかるため、高い評価となります。
前職は商社で15年勤務しました。私が担当したのは主に北ヨーロッパで、北欧雑貨を取り扱っていました。北ヨーロッパ各地には、日本に未上陸でかつ、おしゃれなデザインの生活雑貨を扱っているメーカーがたくさんあります。試しにインスタグラムでその商品について毎週紹介していたところ、毎回多数のいいねと、できれば購入したいとの声もあがったいたのでチャンスだと思い起業しました。

創業融資・補助金申請を依頼する

いかがだったでしょうか?事業計画書の「セールスポイント」についての解説でした。

アカツキ法務事務所では、事業計画書の作成代行はもとより、創業融資や補助金申請などの起業支援を行っております。

融資や補助金申請に必要な事業所計画の作成はとても煩雑で、専門性が高いために難しい作業となります。

こういった専門性の高い書類は、書類作成のプロにご依頼いただいた方が、成功率は高くになります。

当事務所では、専門的な言葉を使わずに、ゆっくりと丁寧にお客様からヒアリングを行った上で、融資や補助金を受けやすい書類を作成していきます。

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