人材の採用基準は「PCMメソッド」 株式会社ハーツプリント 代表取締役 内田隆浩氏【経営者インタビュー】



大阪府堺市で印刷・デザイン事業をてがけている株式会社ハーツプリントの代表取締役内田隆浩氏にインタビューしました。

内田隆浩氏のプロフィール

株式会社ハーツプリント 代表取締役 内田隆浩氏

株式会社ハーツプリント

1979年生まれ。大阪府南河内郡出身。大学卒業後、個人事業によるネットでのアパレル販売を経て、オム印刷に入社。7年の勤務を経て31歳でハーツプリントを創業。

株式会社ハーツプリントについて

Q.事業内容について教えてください。

当社では、チラシ、パンフレットなどのプリント事業を主として、デザインやWEB事業にも取り組んでいます。

Q.事業の特徴はどういったものでしょうか?

プリント事業を軸として、企画から制作そして完成まで、一貫体制による媒体創りを行っております。

Q.創業が2011年6月で、法人化したのが2019年5月とありますが、なぜ法人化したのでしょうか?

事業の規模がだんだん大きくなり、個人より会社組織にした方がよかったためです。
大きい会社との取引をする場合はどうしても信用力が必要になりますし。

仕事をとるために1日100件の飛び込み営業をしていました。

Q.すごいですね。
業績を上げるコツは何ですか?

とにかく営業に力を入れてきました。
個人でスタートした頃は、仕事をとるために1日100件の飛び込み営業をしていました。
また、経営者の交流会にも顔を出すようにして、とにかく仕事をとるために必死でやっていました。そうしていると少しずつですが、売上が上がるようになってきました。

Q.すごいですね。飛び込み営業とか誰にでもできるものではありませんよ。

事業の立ち上げの時は、本当に必死だったんです。出産を控えていたのですが、妻にも受注した仕事を手伝ってもらったりして。
今でも営業には特に力を入れていますよ。

Q.奥さんも元々同じ業界の人だったのですか?

ハーツプリントを創業する前は、オム印刷という会社で7年程働いておりました。
そこで今の妻と出会って、そのまま結婚に至りました。

Q.職場結婚ですね!?

そうです。前職の職場は雰囲気がとてもよくて、仲も良かったです。
当時役職についていたので、大変だったのは大変だったのですが。
今でも、前職の社長とは仲良くさせていただいていおります。

「営業でついてくれているお客さんを引き抜いて独立するのはタブー」というポリシー

Q.独立した際、揉めたりはしなかったのですか?

そうですね。私にはポリシーがありまして、「営業でついてくれているお客さんを引き抜いて独立するのはタブー」というものです。
私が独立する際にも私についてくれている取引先を引き抜くことはしなかったですし、会社に対して筋は通したつもりです。
そのため、特に揉めるということはなかったです。

Q.じゃあ独立したては、見込み顧客ゼロからのスタートだったんですね?

そうなんですよ。だから必死に営業をしてきたのです。
ただ、いざ独立した後になって気づいたのですが、守るべきものには優先順位があるのですよね。
結局、家族の事を第一に思うのなら、恰好つける必要はなかったかな、と。
取引先がなければ、その間の収入もゼロになりますから。
ポリシーはポリシーなのですが。

Q.たしかにゼロからのスタートは厳しいですよね。私もそういった性格のところがありますので、おっしゃってることはすごくわかります。
それでは、独立したきっかけは何ですか?

元々、独立するつもりではあったんです。
私はけっこう裕福な家庭で育って、お金持ちの2世と思われるのがとても嫌だったのです。
そのため、起業することは早くから考えていました。

「営業についているお客さんを引き抜いて独立するのはタブー」というポリシー
Q.そうなんですね。

はい。もともとは学生の頃に、服等仕入れてネットで販売していたんです。
当時は、ヤフオクやECサイトが流行っていたから、簡単に儲けれてて。
それが、怖くなって全職場の会社に就職したんです。
もともと、正社員として働くのは両親の願いでもありましたし。

Q.たしかに、当時のECサイトでの販売はすごかったですね。就職後はきっぱり辞められたのですか?

いいえ。会社に入社後も数年は掛け持ちでしていました。しかし、結局前職場での営業にどっぷりはまってしまって、結局営業1本となりました。
その甲斐あってか、若くして役職につくこともできたんですよ。

Q.すごいですね。なかなかいないですよ。20代で役職につく人なんて。

ありがとうございます。でも、もともと独立志向が高かったせいか、その後独立することになるのですが。

Q.会社を経営していく中なで特に気をつけていることを教えてください。

なるべく残業をしないように心がけています。
何事もメリハリが大切なので。なので、時間ごとのスケジュール管理というのは特に気を使っています。

Q.社員のコミュニケーションで気をつけているところは?

なるべく気持ちよく仕事をしてもらえるように心がけています。
あと、私が反省する点なのですが、時間ごとのスケジュールの管理を個々に浸透させてたくて、個々に書き出すようにしたんです。
そしたら、逆にプレッシャーを与えているような感じになってしまっていて。
コミュニケーション不足が大きいところで、伝えるということは重要なことである、深く反省しました。

Q.たしかに、思いを伝えるというのは、なかなか大変な作業でもありますようね。
相手に伝わるように、言語化して。

そうなんですよね。

人材の採用基準は「PCMメソッド」

Q.どのような人材を求めていますか?

そうですね、最近PCMというものにはまっておりまして。
PCMとは、心理学に基づいたコミュニケーション(人間関係)モデルのことをいいます。
人は生まれながらにして、6つのパーソナリティタイプ(性格の要素)を持ち合わせており、それぞれ違うタイプが集まれば相乗効果を生むとされているのです。

Q.初めて聞きました。PCMでね?

はい。で私は、この6色のカラーを揃えたいと思っております。
現存するスタッフは私を含め、赤、青、紫のパーソナリティタイプとなります。
なので、茶、オレンジ、黄色のパーソナリティーを持つ方を特に希望しています。

Q.おもしろいですね。相乗効果がどう生まれるのか私も見てみたいです。

はい。様々なタイプの人間が集まれば、視野も広くなると思うんですね。意見も様々集まりますし。
そのため、PCMメソッドを人材の採用基準にしました。

利益を大きく生むには発想の転換が必要になります。

Q.社長になって苦労したことは何ですか?

そうですね。
印刷会社で起業したことが失敗だったかな?と

Q.え?そうなんですか?

経営という観点から見れば、印刷業は難しいです。
例えば、忙しくなったらなったで、印刷機や人の設備を増強しなければなりません。
利益を大きく生むというビジネススタイルではないんですよね。

Q.たしかに・・・

なので、利益を大きく稼ぐには発想の転換が必要になります。
現在、当社では印刷事業のみならず、デザイン事業やWEB事業に取り組んでいるのもその一環となります。
いわゆる、デザインから企画、プリントまでのトータルコーディネイトサービスです。
また、アナログでの営業スタイルも限界があるのでWEBを活用した営業方法を現在試みているところです。

Q.それは今後の展開が楽しみですね。まだまだ会社も成長段階にあるということなのですね。

はい。こうしたIT化に移行することは必須だと思っております。
元来、顧客は担当した営業マンについていくものです。しかし、一人の営業マンに担当できる顧客数にはキャパの問題で限界があるんです。
大きく利益を生み出すためには、まずここを払拭させなくてはなりません。

Q.会社の経営で大切な事って何でしょうか?

そうですね。必ず目標を立てる事です。
例えば、去年の成長率が5%だった場合、今年の成長率を15%に引け上げるぞって。
こうして目標地点をきめておいて逆算して行動していくことです。

Q.本日はお忙しい中ありがとうございました。

ありがとうございました。

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