行政書士は専門分野をもつべきでしょうか?それともなんでも業務を受けたらよいでしょうか?
行政書士事務所を開業したてのころは、そういった悩みがでてくるかと思います。
この記事では、専門分野をもつべきか、なんでも屋になるべきかについて現役の行政書士が解説していきます。
新人行政書士はなんでも屋になるべき
専門分野をもつ行政書士はイメージ的にかっこよく感じられます。
自分の専門分野に精通して、専門分野のことならなんでも答えられる。
私も行政書士に登録した頃は、すくなからずそういった行政書士像がありましたが、すぐに現実とのギャップがあることに気づきました。
あの仕事が嫌、この仕事しかしない、などと我儘を言っていれば、できる仕事がないのです。
仕事がなければ、もちろん収入もなく、そのうちなんでもいいから仕事がしたいと気持ちが強くなってくるのです。
そうなのです。まずは行政書士として生計がたてれないと、専門とくそもないのです。
そのことに初めから気づいているか、半年後に気づくんのか、3年後に気づくのかにより、今後の行政書士人生が大きくかわります。
初めからそのことに気づき、開業当初から仕事をがんがん請け負っている人は、事務所を軌道に乗せるのも早いのです。
依頼は一度断れば次は無い
行政書士の依頼は、広告を出して自ら獲得していく場合と、誰かかからの紹介で獲得する2パターンがあります。
そのうちの一つ、誰かから紹介してもらう場合、「私の専門外であすから結構です」と無下に断ると次の紹介をいただくことができません。
なぜなら、その仕事の紹介は、その紹介者の好意で成り立っているからです。
その行為を無下に断ると次があるわけがありません。
私の場合も、たまに依頼に追われているとき、同業者に仕事をふる場合があります。
仕事が欲しいといっていたのに、いざ仕事をふると「専門じゃないから」と断られることがかなりあります。
そういった形で一度断られると、その人に対して次また何か仕事をふろうとはなかなか思いません。
こういったことがちりも積もり、誰からも相手にされない稼げない行政書士となるのです。
専門を逃げ口上にしていませんか?
専門というのは、時には都合のいい逃げ口上となります。
業務に精通していない行政書士が、専門家と謳うのは、はなはだおこごましい気がします。
私も新人の頃は、専門に特化した方が良いと思っていた口なので、専門家と謳っていましたが、専門的な質問をされると何一つ答えられません。
つまり、ただ専門家と謳っているだけで専門家ではないのです。
そんな人に仕事を任せようとは誰一人思わないでしょう。
新人行政書士の頃は、何もわかりませんが全力で業務にあたります!なんでもします!という心構えが必要になってくるかと思います。
これは私の経験談ですが、そういった心持ちで様々な所に挨拶にまわると、次第に仕事をいろいろ任せられるようになっていきました。
まずは、逃げ口上を並べずに、なんでもやって実績を積み上げていきましょう。
専門分野は後から勝手に決まってくる
そうこういろんな依頼を受けていると、不思議と同じような依頼が数多く舞い込んでくるようになります。
数多くその依頼をこなしているので、もちろんその業務に精通してくるわけです。
それがあなたの専門分野なのです。
ある程度依頼の数をこなしてから、その分野に特化していると謳っても遅くはないのです。
専門家と謳いだせば、様々な問い合わせが来るようになりますので、それを一つづつ丁寧に答えていくことで、まわりも専門家であると認めるようにない、名実ともに専門家となるのです。
はじめから、やりたい専門を決めて活動するのも一つの手ではありますが、前述したように事務所を軌道に乗せるまで遠回りをしてしまいます。
最終的には行政書士で食っていくので目的なのですから、専門分野はを決めるるのは後からでいいのです。