行政書士は法律系資格として人気が高い資格です。
毎年受験生も多く、多数の行政書士卵が輩出されています。
現在現役で行政書士として活躍されている行政書士は全国で5万人と突破し、今なお行政書士は増え続けています。
5万人ということは、現在全国にあるコンビニが5万5千軒程度となっていますので、それに匹敵するぐらいの行政書士が存在するということです。
現役の行政書士ながら思うことは、行政書士が増えすぎていない?ということです。
この記事では、この行政書士増えすぎ問題について解説していきます。
行政書士は増えすぎ?
冒頭でもお話しましたように、行政書士は現在5万人を突破し、さらに増加傾向があります。
現在でも行政書士の供給過多により、8割ほどの行政書士が、行政書士として稼げていないのが現状としてありますが、さらに行政書士が増えていくということになります。
これは、行政書士だけの話ではなく、他士業でも同じ現象がおきていますが、その中でも行政書士は群を抜いて増えすぎだと感じます。
一例として、代表的な他士業の現在の人数を挙げておきます。
弁護士4万2千人
税理士8万人
司法書士2万2千人
行政書士はニッチ産業である
人数からすると、税理士が8万人となっていますので、税理士の方が供給過多なのではないか?と思うかもしれませんが、税理士と行政書士ではターゲットとする顧客のパイの大きさが、かなり異なります。
税理士の場合、見込み顧客として、全事業主が挙げられますが、行政書士の場合その中でも許可を必要とする業種の事業者に絞られます。
つまり行政書士業務はニッチ産業と言えます。
また、税理士の場合、顧問契約業務があり反復継続して売り上げ見込めますが、行政書士の場合スポット業務が多く、反復継続性が極めて低い事が挙げられます。
そういった登録人数だけで見ないで、多角的な視点でとらえた場合、行政書士はやはり群をぬいて多く感じます。
今後も行政書士は増えるのか?
行政書士の資格は常に上位にあり、受験数もこの少子化の中、減少していません。
そのため、行政書士の資格者は今後も増加していくことが推測されます。
また、行政書士の登録者も、リストラ・副業時代といわれる昨今では、ますます増加していくかと推測されます。
こういった視点からも、行政書士は増加していくのは先ず間違いないと考えてもいいでしょう。
行政書士に将来性は?
行政書士の将来性はあるのでしょうか?
行政書士は、増えすぎているため、今でも過当競争が激しくなっています。
ここからさらに増えるとなると、過当競争がさらに激化するといえます。
そういった傾向から、稼げる行政書士と稼げない行政書士の二分化がさらにすすむかと推測されます。
資格開業の罠
国家資格を取得すれば、輝かしい未来が待っているというの幻想にすぎません。
むしろ、資格取得は、その業界で開業することができる、ただのスタート地点に立てたということを意味する他ありません。
スタート地点にたって、業界内の厳しい競争を勝ち抜けて、はじめて行政書士の資格で飯を食えるということになります。
今いる業界の競争が嫌だからといって逃げて資格取得しても、結局行政書士の業界内で競争をしなければならないのです。