行政書士を目指す人で最初に直面することになるのが「行政書士は稼げない」のか?という疑問です。
行政書士は、決して簡単な資格ではなく、取得するのには相応の勉強時間が必要となります。
貴重な時間を割いて取得するものなので、もし役にたたない資格だだとすれば、割いた時間は無駄になります。
本当のところ行政書士は稼げるのでしょうか?稼げないのでしょうか?
行政書士は稼げないは本当か?
はたして、どちらが正しいのでしょうか?
行政書士は、資格を取得し、開業すれば必ず稼げるという資格ではありません。
稼ぐためには顧客を獲得しなければなりませんが、行政書士業務のメインである許認可業務の需要は限りがあります。
昨今では開業行政書士の人数が右肩上がりとなっており、決して需要が多くない業務のパイの奪い合いとなっています。
そのため、行政書士で稼ごうと思えば、競争に勝ち残っていかなければなりません。
競争で勝ち残っていかなければならないのは、どの業界も同じことなので、行政書士だからといって特別稼げるということにならないのです。
つまり元居た業界での競争に嫌気がさし、行政書士になったとしても、行政書士は行政書士で競争がありますので、行政書士で稼ごうと思うのなら、競争に打ち勝つしかないのです。
行政書士で稼ぐためにはどうしたらいいのか
行政書士で稼ぐためには、競争で勝つしかないのですが、競争で勝つためにはどうしたら良いのでしょうか?
それは、他事務所との差別化が必要となります。
つまり他事務所との差別化を図ることにより、顧客に自分の事務所を選ぶことによって、利益があるように演出する必要があるのです。
利益とは、一言にいって金銭的なものでもありません。
サービスの手厚さや、絶対的な知識により安心感を与えることも、顧客への利益となります。
具体的には以下の事が挙げられます。
・どこよりも安く請け負う
・ダブルライセンスでできる業務範囲を増やす
・難易度の高い業務を請け負う
・ニッチ業務を手掛ける
・他士業と提携し、ワンストップで請け負うことができるようにする
どこよりも安く請け負う
どこの事務所よりも安く依頼を請け負うことも立派な差別化となります。
顧客には様々なタイプの顧客がおり、とにかく安ければ良いという層も一定数あります。
メリットとしては、依頼を受注しやすくなる。
デメリットとしては安物の事務所とレッテルを張られたり、悪い顧客に当たる確率が高くなります。
ダブルライセンスでできる業務範囲を増やす
ダブルライセンスで請け負える業務の範囲が広がれば、単純に受注もしやすくなります。
窓口を広げ、なんでもできるアピールをすることにより、顧客の紹介率も増えます。
メリットとしては、依頼を受ける範囲が広くなる。
デメリットとしては、範囲を広げることにより、勉強時間を増えるのでコスパは低下する。
難易度の高い業務を請け負う
行政書士業務でも、難易度が高すぎて誰も手に付けない業務があります。
そういった難易度の高い業務を専門にすることで、同業者から顧客の紹介も受けれることができるようになります。
いわゆるその業務の第一人者を目指し。その分野のパイの総取りを狙います。
難易度が高い分もちろん報酬も高額となりますので、低額案件を数でこなすより、稼ぎやすくなります。
メリットとしては、高額で依頼を受けることができる。
デメリットとして、専門知識を身に着けることができるようになるまでに時間がかかる。
難易度が高く単価が高い行政書士業務については、次の記事で詳しく解説していますので、一緒にご覧ください。
ニッチ業務を手掛ける
すでに行政書士業務自体がニッチ業務ですが、その中のさらにニッチ業務を手掛けます。
行政書士も競争原理で動いているわけですから、誰もやらないニッチ過ぎる業務は競合他社がいないため、依頼を受けやすくなります。
メリットとしては、競合他社がいない。
デメリットとしては、ニッチすぎて依頼数が少ない。コスパの良いニッチ業務がなかなか見つからない。
他士業と提携し、ワンストップで請け負うことができるようにする
他の仕業と提携し、ワンストップで全てのことができるようにすることにより、窓口が一つになるため、顧客にとっては便利になります。
手続きの煩わしさが嫌で、行政書士に依頼する顧客も多く、そういった顧客には大変喜ばれますサービスです。
ただ、最近ではどこの事務所もこの手のサービスをおこなっているので、なかなか「ワンストップサービス」というサービスで差別化を図るのは難しくなってきています。
どちらかと言えば、ワンストップサービスは最低限導入した方が良いサービスでもあります。
行政書士は事務所開業が本当のスタート
行政書士は、資格をとったからといって終わるのではなく、ただスタートラインに立ったにすぎません。
他の業界を同じように、提供できるサービスを生み出し、競争に勝っていかなければなりません。
つまり、競争に勝ったものだけが稼げるということなのです。