行政書士の働き方について解説します!【就職はできる?】



行政書士は「街の法律家」と呼ばれ、主に書類作成を生業としています。

行政書士が扱うことができる書類は10,000万件以上とも言われ、その幅広い業務の中から自分の強みを生かして仕事をすることができます。

そんな、行政書士ですが、行政書士としての働き方はどういいった種類があるのでしょうか?

また、「行政書士は独立開業しかない」「就職することはできない」とよく聞きますが、本当のことなのでしょうか?

この記事では行政書士の様々な働き方について解説していきます。

解説は現役の行政書士がします。

行政書士の働き方

行政書士の働き方

行政書士働き方として、行政書士事務所や行政書士法人に使用人行政書士として就職する、又は独立開業をすると種類があげられます。

社労士の場合は、勤務社労士という制度があり、企業の専属社労士として、企業に就職することができます。

しかしながら、行政書士の場合、勤務行政書士という制度がなく、行政書士事務所等に就職するか、独立開業するかになってしまいます。

この制度の違いは、そのまま登録率にも反映し、行政書士試験に合格したにも関わらず、資格保有者のまま行政書士登録をしない、行政書士登録率は50%以下となっています。

行政書士は基本的には独立開業型

これら制度からみてもわかるように、行政書士は基本的には独立開業型の資格といえます。

また、行政書士になる人は他士業とは相対的にみて、独立志向が強い人が多くみられます。

そのため、士業の国家資格を活かして就職したいと思う人は、どうしても行政書士ではなく、就職型の資格の社労士に流れていくのが現状です。

行政書士事務所は求人をしないのか?

行政書士の求人は、それほど多くはないのですがあるにはあります。

しかし、ほとんどの雇用者(行政書士事務所)は、実務経験者や外国語が話せれる特殊技能をもつ人を採用します。

そのため、これらスキルを持ち合わせていない人が、行政書士試験を合格したからといって、就職できる確率はかなり低くなります。

行政書士は人余りで、買い手市場となっているからです。

こちらの記事は、行政書士事務所で雇用され、行政書士としてのスキルを身に着けられないか?という視点で書いた記事となります。

参考になるかもしれませんので、興味がある方はこちらも一緒にごらんください。

行政書士の求人に応募して実務経験を積む事は可能か?

2022年7月10日

行政書士事務所は人を雇いにくい

それでは、なぜ行政書士事務所の求人は少ないのか原因を見てみましょう。

行政書士業務は、他士業とは異なり、スポット業務が主力となります。

そのため、毎月の事務所の売り上げの計画が立てにくく、それが最大の原因と考えられます。

忙しいときは猫の手も借りたいのが本音ですが、暇なときが一定期間あると、暇なときでも給料を払わないといけないという志向が働き、それがそのまま雇用者の負担となるわけです。

また、前述したように行政書士は独立開業型です。

雇用する側もそれをわかっていて、人を雇用したのはいいけど、ノウハウだけとられて、辞められたらどうしよう?という不安も払拭しきれません。

人を雇用し、育てるということは、同じ業務ができる行政書士を、つまり、自らの手で同業他社を作り出している行為となるのです。

多くの行政書士業務はニッチ産業で、需要はそう多くありません。

これらの理由から、行政事務所は人を雇いにくいといえるのです。

行政書士資格を活用した働き方

行政書士資格を活用した働き方

行政書士の就職の方法は、行政書士事務所又は行政書士法人に「使用人行政書士」として就職するしかないと前述しました。

しかしながら、行政書士資格を活かして、行政書士資格保持者として就職する方法はあります。

例えば、弁護士事務所や企業の法務部に、パラリーガルやその企業の書類作成要員として就職するという方法です。

これならば、一定以上の法学を学んだことを証明するために行政書士資格をアピールし、これを強みに就職活動をすることができます。

雇用者も、行政書士資格を持っていない人材よりも、持っている人材の方を優先して雇用しようとします。

行政書士を副業に働き方

その他の行政書士の働き方の一つとして兼業行政書士が挙げられます。

兼業行政書士とは、何か本業を持ちながら副業で行政書士を行う者のことをいいます。

兼業行政書士のポイントとして、行政書士は副業を認められていますが、副業を認められていない企業に勤めているサラリーマンの場合、そちらの方で兼業できなくなります。

そういった状況下にない、サラリーマンや、何か他の自営を行っている方は兼業行政書士として働くことができるのです。

この兼業行政書士については、こちらの記事で詳しく解説しています。

こちらの記事もご一緒にご覧ください。

サラリーマンを続けながら副業で行政書士をすることは可能?

2022年7月18日

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