例えば買う気がないのに大きな買い注文を出す「見せ板」や、売り注文が少ない板を狙って強引に買い上げて値上がりさせて株価操縦をする「大人」というものが存在します。
この「大人」と呼ばれるものは圧倒的な資金で、価格を操縦しながら短期での利鞘を狙ってきます。
つまり、我々個人投資家を嵌めるためにいろいろ仕掛けてくるのですね。
ほんの一例として、
短期での利鞘を得る為には、「大人」は買い集めた後に価格を急上昇させ、俗にいうイナゴに高値で売りつけます。
こうして買い集めた玉を売り逃げることによって、その差益が得られるということです。
こういった 一連の動きはチャートや他のテクニカル指標では反応が出にくく判断しずらい ものがあるのです。
なぜなら最新の人工知能(AI)を組んだアルゴを使って、チャートや価格に現れないようにコントロールしながら買い集めるからです。
そして、こういった動きを可能にしているのが、超高速取引=アルゴリズム取引と呼ばれるものです。
株式投資コラム-株式市場に変革をもたらした「アルゴリズム取引」とその対策方法
アルゴリズム取引は現在市場で主流となっており、個人投資家はこのアルゴリズム取引に、強いてはアルゴに勝たなければ投資で資産を築き上げることはほぼ皆無となっているのです。
目次
アルゴの思考とは
アルゴ取引は50%~80%
株式市場においてこういった体験をした事はないでしょうか?
順調に勝ちをすすめていて有頂天になっていると、持ち株が急落し大損をしてしまったというものです。
これは、決してあなただけのものではなく、もちろん私も含め大部分の方が経験する事です。
なぜそう言い切れるかと言いますと、そうなるように最新の人工知能(AI)が搭載されたアルゴリズム(以下、アルゴ)に仕組まれているからです。
これに気づかない人は何度でも同じ目に合います。
現在、市場では最新の人工知能(AI)を搭載したアルゴによる取引が主流になっています。株式であれ、FXであれ、先物であれアルゴが支配していると言われています。
総取引高の 50%~80%はアルゴの取引 、残りの 20%程度がアルゴ以外の大口取引 、そして残りの 5%~10%程度が個人投資家の取引 だと言われ、アルゴの取引が半分以上を占めています。
つまり、我々個人投資家が市場で勝つには、アルゴの動きを読めるようにならなければなりません。
アルゴの仕掛け
「順調に勝ちをすすめていて有頂天になっていると、持ち株が急落し大損をしてしまった」
冒頭でお話ししました内容の続きになりますが、これは投資の世界では、「コツコツドカン」といいます。
なんだか間の抜けたネーミングではありますが、これは法則のようなもので、コツコツ利益を積み重ねていって、最後にドカンと負けるというものです。
ギャンブルのディーラーが仕掛ける、 最初はコツコツ勝たせて調子に乗らせたところでドカンと奪う、と言う常套手段に似ています よね。
株は投資であり、ギャンブルではないのですが、この心理は当然のことながら人工知能(AI)に組み込まれています。
では、あなたが買ったら株価がすぐ値下がった?なんて経験ありませんか?
こういった状況に陥りますと、「私の背後に誰かがいて、私を監視している。私が買った時に株価が下がり、売った時に株価が上がるのはそのせいだ!」
と投資家仲間でよく冗談交じりに話しますが、これはあながち冗談ではないのですよ。
誰かが背後にいるのは冗談として、監視されているのは冗談ではないのです。
では誰に?
そうアルゴです。
私達、個人投資家の取引ソフトなんかよりずっとすぐれている 機関投資家のデータ解析付きプログラムソフトがそれを可能にしています 。
人の心理につけ込み、買わせやすい値動きを繰り返し、個人投資家に買わせたところで株価を急落させたり、
不安や焦燥を誘う値動きをし、狼狽売りを誘いこみ、個人投資家が売った安値の株を買い集めてから株価を上昇させたり、
そういう、心理戦にももちろんの事ながら長けているのです。
アルゴ攻略にむけて
アルゴの裏をとれ
人工知能(AI)は脅威です。真向勝負するとまず負けます。
あらゆるテクニカル
あらゆるファンダメンタル
フィボナッチ数から
心理学
板の操作まで
ありとあらゆる情報が人工知能に組み込まれ、アルゴを形成しています。
それがますます進化していっているのですから・・・
つまり、どこまで勝たせたら、さらに資金を突っ込ませることができ、どこまで下げたら損切りをさせることができるか全て計算したうえでアルゴは動いています。
じゃあどう頑張ってもアルゴには勝てないのじゃあ?と思うかもしれませんが、大丈夫です。
私は勝っていますし、全体を見渡すと勝っている人は1割もいるのです。
ようするに勝つにはそのアルゴの裏を取り、さらに上をいけばいいだけの話なのです。
相場の世界は勝ち組み1割、負け組9割と言われていますが、この1割に入る為の思考さえできていれば必ず1割の勝ち組に入れます。
有効手段
それにはまず思考づくりが最も重要な事項であり、次に自分に合った戦い方を選ぶことも重要となります。
アルゴに勝つ手段の考え方は人それぞれありますが、私はこれらが特に有効だと考えています。
- アルゴとの心理戦
- 徹底したシステムトレード
- アルゴを相手にしない
の3つです。
私はアルゴとは心理戦で戦ってしますが、これは特に心理戦が優秀だからというわけではなく、私が単純に心理戦が得意だからです。
私なりの見解ではありますが、「板読み」分析を得意とするトレーダーは心理戦を好み、天才肌でゲーム好きが多いように思います。
また、「システムトレード」が得意とする者はテクニカル分析が中心で、統計・経営学が好きで完全主義者。
「アルゴを相手にしない」はファンダメンタル分析が得意で理数系の理詰めが好きな者が多いように思います。
それぞれ得意とする分野を極めれば、最新の人工知能を組んだアルゴに対してでも十分太刀打ちができるような大きな能力になります。
つまり、それぞれの得意とする分析方法を極めていくのが遅いようで一番の近道だという事なのです。
あなたは、どのタイプにあてはまりましたか?