インデックス投資とは、S&P500やNasdaq、ダウ平均、日経平均、TOPIXのような多くの銘柄で構成されている株価指数(インデックス)と同じ値動きを目指す投資方法です。
このインデックス投資を活用する主な金融商品として、インデックスファンド(投資信託、ETF)をベースとしたインデックス投資があります。
この記事では、このインデックスファンドによる、インデックス投資について解説していきます。
目次
インデックス投資には様々な種類がある!!
インデックス投資には様々な種類があります。
冒頭で説明した、S&P500やNasdaq、ダウ平均、日経平均、TOPIXなど株式に連動するものや、債券やREITなど資産別のもの、または日本、米国、全世界、新興国など地域別のものもあります。
現在世界には1万種類以上のインデックスがあり、日本においても1500以上のインデックスがあります。
インデックスの例
資産の種類 | インデックスの例 | インデックスを構成している銘柄 |
日本株式 | 日経平均株価 | 「インデックスファンド225(日本株式)」「ニッセイ日経225インデックスファンド」などの日本企業を代表する大型225社 |
TOPIX | 「eMAXIS TOPIXインデックス」「インデックスファンドTOPIX(日本株式)」などの旧東証1部上場の銘柄(約2,100社) | |
米国株式 | S&P500 | 「iFree S&P500インデックス」などの米国企業を代表する大型500社 |
Nasdaq | 「インデックスファンドNASDAQ100(アメリカ株式)」などの米新興市場NASDAQ上場の全銘柄 | |
ダウ平均 | 「iFree NYダウ・インデックス」などの米国企業を代表する大型25社 | |
グローバル株式 | 全世界 | 「SBI・全世界株式インデックス・ファンド」「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」などの世界の株式銘柄 |
新興国株式 | インド | 「eMAXIS インド株式インデックス」などのインドの主要銘柄 |
中国 | 「上場インデックスファンド中国A株(パンダ)E Fund CSI300」などの中国の主要銘柄 | |
日本債券 | 国内債券 | 「eMAXIS Slim 国内債券インデックス」などの国債や社債など日本債券の主要銘柄 |
米国債券 | 米国債券 | 「SBI・iシェアーズ・米国総合債券インデックス」などの国債や社債など米国債券の主要銘柄 |
日本不動産 | 東証REIT指数 | 「eMAXIS 国内リートインデックス」などの東証に上場するJ-REIT銘柄 |
コモディティ | ゴールド | 「iシェアーズ ゴールドインデックス・ファンド」「三菱UFJ 純金ファンド」などの金の商品先物 |
原油 | 「NOMURA原油ロングインデックス」「WTI原油先物」などの原油の商品先物 |
インデックス投資とアクティブ投資の違いとは!?
インデックスは株価指数に連動を目指すことに対して、アクティブ投資は、このインデックス投資を上回る運用成績を目指す投資方法となります。
この手法を用いた代表的な金融商品が「アクティブファンド」と呼ばれる投資信託となります。
アクティブ投資では、株価指数に捕らわれず、企業の業績や金融、経済、政治、社会情勢を見極めながら、株価指数を上回る銘柄や商品などに幅広く投資します。
投資するプロセスで、専門化の調査などが経費が必要となり、インデックス投資よりも手数料は高くなる傾向にあります。
インデックス投資のメリットとは?
インデックス投資のメリットとしては、次のような事柄が挙げられます。
・手数料が安く抑えられる
・初心者でも始められやすい
・分散によりリスクを軽減できる
・小額投資や積立投資ができる
手数料が安く抑えられる
インデックス投資の投資信託は手数料が安く抑えられているものが多く、少ないコストで資産運用できます。
代表的な例でいうと、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の手数料は、年利0.05775%です。
この利率だと、ほぼない手数料がないに等しく、長期で資産運用するうえで、大変有利になっています。
初心者でも始められやすい
インデックス投資では、運用するファンドと投資金額をきめるだけでよく、株式の知識がなくても始められやすくなっています。
インデックス投資は、株式指数などに連動をしているため、各ファンドによって大きな運用成績の差がでにくくなっています。
一方で、個別銘柄で株式投資をしている場合は、常の決算や企業情報を気にしておかなければならず、専門的な知識が必要となります。
分散によりリスクを軽減できる
インデックス投資は、分散投資されているために、リスクが軽減されています。
分散投資されている場合、一つの銘柄の株価が大きく下げても他多数の銘柄でこれをカバーすることができ、損失を補填してくれるのです。
個別銘柄で株式投資をした場合は、その銘柄の株価が大きく下げた場合は、その損失をまるまるかぶることになります。
小額投資や積立投資ができる
インデックス投資は数百円からと、少額で投資することができ、積み立てていくこともできます。
また、TポイントやPaypayポイントなどポイントを活用して投資することもでき、投資に対する敷居はかなり低くなっています。
インデックス投資は長期目線で積み立てていく戦略が、もっとも効率的だと考えられており、無理なく投資を継続するには、少額から始める積み立て投資は、とても有利になります。
インデックス投資のデメリットとは!?
インデックス投資では、ハイリターンが期待できず、また短期投資には向いていません。
そのため、一攫千金が狙うことができず、コツコツと我慢強い資産運用が必要となります。
この面白みがないインデックス投資を続けるには、投資をしているという事を忘れ、定期的に銀行口座やクレジットカードから引き落とされるような、自動投資などの工夫が必要となります。
NISAを活用したインデックス投資
インデックス投資は手数料が安く抑えられると前述したとおりですが、NISAを活用すれば、さらにお得に投資をすることができます。
NISAとは、投資を行う際の少額投資非課税制度という税制優遇のことをいいます。
投資で利益が出た場合、約20%の税金を納めなければなりませんが、これが無課税になります。
この約20%の税金分を再投資に回せば、課税されるよりも、有利に資産運用ができます。
NISAをインデックス積み立て投資について詳しくは、「新NISAで積み立て投資】月々5万円で資産3000万円にするにはどれくらいの期間がかかる?」こちらの記事をご覧ください。
まとめ|インデックス投資で損をしないためには
比較的リスクが低いと言われている、インデックス投資ですが、投資に絶対はありません。
基本的には右肩上がりの経済と言われていますが、暴落することもあり、運用資金が大きく目減りする場合もあります。
そのため、投資は借金などで作った資金でするのではなく、余裕資金ですることが大事です。
余裕資金で投資をしていた場合、突然の暴落で株価が下げたとしても焦ることなく余裕をもって保有しておくことができます。
長期で保有していれば、経済は基本的には右肩上がりとなっていますので、最終的には利益が出やすくなっています。