風俗営業許可の取得方法を解説!

風俗営業(キャバクラやスナック、ゲームセンター)を営業するには、その営業所ごとに許可を取得しなければなりません。

許可を取らないで、営業すると無許可営業となり、法令違反となります。

そのようなことにならないためにも、許可をとってから営業を行う必要があります。

風俗営業許可の許可を取得するためには、管轄の警察署に申請することとなります。

では、誰でも書類を作って申請すれば許可が取得できるのでしょうか?

本記事では、これらをふまえて許可取得の方法について解説していきます。

風俗営業許可は誰でも取れる?

風俗営業許可は誰でも取れる?
先ず初めに、風俗営業許可は誰でも取れるのでしょうか?

風俗営業許可は誰でも取れるわけではありません。

許可を取得するためには主に3つの要件があり、これら要件をクリアしなくてはなりません。

後に、解説しますが、この3つの要件とは、「人的欠格要件」「場所要件」「構造設備要件」となります。

これらの要件をクリアし、かつ、申請書類を作成し、管轄の警察署に許可申請することにより、許可を取得することとなります。

この申請書類の作成は、営業者自身で行うこともできますが、その手続きは煩雑なため、許可取得の専門家である行政書士に依頼する方も多くいらっしゃいます。

これらの手続きをすべて行うことによって、風俗営業許可を取得し、風俗営業店を営業することができるようになるのです。

しかしながら、要件をクリアできているか、ちゃんと書類が作れているか、など初めて手続きを行う方には非常に判断がつきにくく、かつ、難易度も高くなっています。

許可を取得するまでに警察署の何度も足を運ばならないため、最初から専門家に依頼する方が多いのです。

手続きが「面倒だな」とか「全て専門家に任せたい」と考えている方は、当事務所までご依頼をお願いします。

風俗営業許可は3つの要件が必要?

風俗営業許可3つの要件

風俗営業許可を取得するには、「人的欠格要件」「場所要件」「構造設備要件」の3つの要件をクリアしていることが必要となります。

これは許可を取得する上での、最低条件みたいなもので必ずクリアしておく必要があります。

では、この3つの要件とはいったいどういったものなのか?詳しく見ていきましょう。

風俗営業許可の人的欠格要件

風俗営業許可を取得するためには、欠格要件に該当しないことが必要になります。

欠格要件とは、「過去に罰則を受けている」だとか、「破産をしている」だとか、風俗店を営業するのにふさわしくない人を定めており、次にとおり欠格事由に該当した人(法人の役員)は、許可を取得することができなくなっています。

欠格事由
1. 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
2. 1年以上の懲役若しくは禁錮の刑に処せられ、又は一定の罪を犯して1年未満の懲役若しくは罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して5年を経過しない者
3. 集団的に、又は常習的に暴力的不法行為等を行うおそれのある者
4. アルコール、麻薬、大麻、あへん又は覚せい剤の中毒者
5. 心身の故障により風俗営業の業務を適正に実施することができない者
6. 風俗営業の許可を取り消されて5年を経過しない者
7. 営業に関して成年者と同一の能力を有しない未成年者
8. 法人の役員、法定代理人が上記1から6までのいずれかに該当する者があるとき

尚、これら欠格事由に該当しない場合は、人的欠格要件がクリアしていることとなります。

風俗営業許可の場所要件

風俗営業許可を取得するには、条例で定められた場所で営業する必要があります。

具体的に言えば、営業できる場所は、13種類の用途地域のうちの「近隣商業地域」「商業地域」となります。

CHECK
用途地域は、8つの住居系地域、2つの商業系地域、3つの工業系地域の13種類が存在します。

住居系地域 第1種低層住居専用地域
第2種低層住居専用地域
第1種中高層住居専用地域
第2種中高層住居専用地域
第1種住居地域
第2種住居地域
準住居地域
田園住居地域
商業系地域 近隣商業地域
商業地域
工業系地域 準工業地域
工業地域
工業専用地域

また、用途地域の他、営業所から半径100m以内に「保護対象施設」がある場合は、距離制限が設けられており、風俗営業の許可を取得することができません。

保護対象施設 ・学校
・図書館
・児童福祉施設
・病院
・有床診療所

※要件の詳細は各都道府県の条例により異なりますので、営業所を出店する前の計画段階で必ず調査しましょう。

風俗営業許可の構造設備要件

風俗営業許可の場所要件
風俗営業は、風営法により1~5号に分類されています。

風俗営業許可を取得する場合は、この分類されてる号で定められている基準以上の設備が必要となります。

面積基準
1号営業所 客室1室が16.5㎡以上、和室の場合は一室9.5㎡以上
(客室の数が1室のみの場合を除く)
2号営業所 客室1室5㎡以上
(客に遊興させる態様の営業の場合には33㎡以上)
3号営業所 客室1室5㎡以下
4号営業所
5号営業所
照度基準
1号営業所 5ルクス5ルクス
2号営業所 5ルクス
3号営業所 10ルクス
4号営業所 10ルクス
5号営業所 10ルクス

また、その他さまざまな設備要件が課されています。

次に列挙している要件は代表的なものとなります。

CHECK
  • 外部から客室が見えない
  • 客室の内部に見通しを妨げる仕切りなどを設けていない
  • 善良の風俗を害する恐れのある写真やポスター、装飾を設けない
  • 客室の出入口に施錠の設備を設けない
  • 騒音・振動が、条例の基準を超えないような構造、設備を設けている

風俗営業許可申請の必要書類

風俗営業許可を申請する際に必要になる書類となります。

これら全て書きそろえて提出する必要があります。

また、管轄する警察署により求められる所定以外の書類が必要になる場合もありますので、申請する際は管轄の警察署に問い合わせてみましょう。

必要書類
1. 許可申請書
2. 営業の方法を記載した書類
3. 営業所の使用について権原を有することを疎明する書類(使用承諾書・賃貸契約書・建物に係る登記事項証明書等)
4. 営業所の平面図及び営業所の周囲の略図
5. 申請者が個人の場合
(1)住民票の写し
(2)法第4条第1項第1号から第10号までに掲げる者のいずれにも該当しないことを誓約する書面
(3)市区町村の発行する身分証明書
6. 申請者が法人の場合
(1)定款及び登記事項証明書
(2)役員に係る住民票の写し
(3)法第4条第1項第1号から第9号までに掲げる者のいずれにも該当しないことを誓約する書面
(4)役員に係る市区町村の発行する身分証明書
7. 選任する管理者に係る次に掲げる書類
(1)誠実に業務を行うことを誓約する書面
(2)住民票の写し
(3)市区町村の発行する身分証明書
(4)法第24条第2項各号に掲げる者のいずれにも該当しないことを誓約する書面
(5)管理者の写真2枚

風俗営業許可の取得の流れ

①面談・ヒアリング

→事業者の現在の状況や、希望職種、人的欠格要件等、申請に必要な事柄を面談の上、ヒアリングします。

②営業所物件の調査

→場所要件、保護対象施設の距離制限等の要件が満たされているか調査します。

③現地調査

→営業所内の構造設備要件等の要件が満たされているか調査します。また、要件が満たされていない場合は、許可が取得できるように、コンサルティングを行います。

④書類作成

→上記のヒヤリングした事柄や調査した事柄、必要書類を収集し申請書類を作成します。

⑤管轄の警察署に申請

→1カ月ほどで許可証が発行され、正式に風俗営業許可を受けます。

⑥営業スタート

風俗営業許可の取得方法についてのまとめ

いかがだったでしょうか?風俗営業許可の解説でした。キャバクラやスナックなど営業するには様々な要件のもと許可取得が必要になるのですね。

この記事で解説してきたように、風俗営業許可の取得においては、あらかじめ専門的な知識を習得しておく必要があります。

しかしながら、日々忙しい中で、これら専門的な知識を身につけるのは、簡単なことではありません。そういった場合、専門的に手続きを行ってくれる行政書士事務所に依頼するのも一つの手かと思います。

当事務所に依頼すれば、法律的なアドバイスも含め面倒な申請も一任で行わせていただいております。当事務所は、風俗営業許可の許可取得は数多くの実績があり、最も得意としているところです。

行政手続きのプロによる手続き代行を求めているのであれば、是非アカツキ法務事務所へご依頼ください。

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