特殊経審の会社分割とは、会社の中から事業の一部もしくは全部を切り出して、他の会社にそれを移転した直後の経審のことをいいます。
本記事では、この特殊経審の会社分割について解説していきます。
目次
特殊な経営事項審査(会社分割)
会社の中から事業の一部もしくは全部を切り出して、他の会社にそれを移転した直後の経営事項審査を、特殊な経営事項審査いわゆる会社分割の特殊経審といいます。
会社分割とは、会社の中から事業の一部もしくは全部を切り出して、他の会社にそれを移転するM&A手法の1つです。
会社分割の中でも、切り出した事業を新しく設立する会社に承継する手法を「新設分割」と呼びます。
一方で、既に存在する他社に承継する手法を「吸収分割」と呼びます。
特殊経審(会社分割)の審査基準日
会社分割が行われた場合、分割後最初の事業年度終了の日を待たず、次の審査基準日により申請を行うことができます。
審査基準日は下記となります。
・吸収分割の場合⇒分割契約書上分割期日の定めがあり、かつ、分割期日において新会社としての実態を備えると認められる場合は分割期日、その他の場合は分割登記の日
・新設分割の場合⇒新設会社は設立の日である分割登記の日、分割会社は、分割計画書上分割期日の定めがあり、かつ、分割期日において新会社としての実態を備えると認められる場合には分割期日、その他の場合には分割登記の日
特殊経審(会社分割)の必要提示書類
通常の必要書類の加えて、次の全ての書類の提示が必要となります。
・下記の場合、該当期に係る消費税確定申告書、添付書類の写し、消費税および地方消費税納税証明書の写し
承継会社または分割会社が事業年度終了の日で分割直前のものを審査基準日とする経営事項審査(分割直前経審)を受けていない場合は、承継会社または分割会社の事業年度終了の日で分割直前の日に係るもの
分割会社が事業年度終了の日で分割直前のものを審査基準日とする経営事項審査(分割前経審)を受けていない場合は、分割会社の事業年度終了の日で分割直前の日に係るもの
特殊経審(会社分割)の必要提出書類
通常の必要書類の加えて、次の全ての書類の提示が必要となります。
a)審査基準日の前日における財務諸表
b)承継会社の直前の事業年度終了の日における承継会社および分割会社の財務諸表の科目等を合算したもの
c)分割時経審における年間平均完成工事高の算出に係る年数分の承継会社(または新設会社)、分割会社の分割後の工事経歴書、分割時における直前3年の各事業年度における工事施工金額
d)承継会社(または新設会社)および分割会社における技術職員の審査基準日以前6ヶ月を超える恒常的雇用関係および常時雇用が確認できる書面
e)分割契約書(吸収分割)または分割計画書(新設分割)の写し
f)分割登記のある商業登記簿謄本の写し
g)公認会計士または税理士による財務諸表の内容が適正である旨の証明の原本
a)分割会社については、審査基準日における財務諸表
新設会社については、分割会社の審査基準日の直前1年における分割前の財務内容のうち新設会社の分割後の営業に相当するものに係る財務諸表
b)分割会社の分割直前の事業年度終了の日における財務内容のうち、分割会社および新設会社の分割後のそれぞれの営業に相当するものに係るそれぞれの財務諸表
c)分割時経審における年間平均完成工事高の算出に係る年数分の承継会社(または新設会社)、分割会社の分割後の工事経歴書、分割時における直前3年の各事業年度における工事施工金額
d)承継会社(または新設会社)および分割会社における技術職員の審査基準日以前6ヶ月を超える恒常的雇用関係および常時雇用が確認できる書面
e)分割契約書(吸収分割)または分割計画書(新設分割)の写し
f)分割登記のある商業登記簿謄本の写し
g)公認会計士または税理士による財務諸表の内容が適正である旨の証明の原本
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いかがだったでしょうか?会社分割の特殊経審の解説でした。
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