英語で社名を表記する場合、同じ株式会社なのに「Co.」 「Ltd.」 「Inc.」 「Corp.」などさまざまあります。
これらの英語表記はどのような基準で使い分けられているのでしょうか。
ここでは、会社設立に必要な知識として「株式会社」の英語表記について解説していきます。
目次
英語表記の意味とは
「Co.」 「Ltd.」 「Inc.」 「Corp.」はそれぞれ略語になり、それぞれの意味は次になります。
Co. | Company
(会社) |
Ltd. | Limited
(有限の) |
Inc. | Incorprated
(法人化された) |
Corp. | Corporation
(法人、株式会社) |
Co., Ltd.はCompany Limitedの略で、有限責任の会社をさします。
英語の本場であるイギリスやアメリカでは、このCo., Ltd.を用いている会社は少なく、日本の会社でもこの表記方式の採用は減少傾向にあります。
しかし、日本の会社では、このCo., Ltd.が流行し定番となっていたため、今でも1番多く使われています。
Co., Ltd.を使っている代表的な日本の会社は、下記となります。
NINTENDO CO., LTD.任天堂株式会社
AEON CO., LTD.イオン株式会社
TOKYO ISUZU MOTOR CO., LTD.東京いすゞ自動車株式会社
TOEI ANIMATION CO., LTD.東映アニメーション株式会社
SNOW BRAND FOOD CO., LTD.雪印食品株式会社
Ltd.はLimitedの略で、Co.,Ltd.と同様に有限責任の会社をさします。
Ltd.は、イギリスで法人企業である以上、すべて Limited を社名に入れることが求められます。
そのため、〇〇Ltd.と入っている場合はイギリスの会社の可能性があります。
Ltd.を使っている代表的な日本の会社は、下記となります。
ASAHI BREWERIES, LTD.アサヒビール株式会社
BROTHER INDUSTRIES, LTD.ブラザー工業株式会社
CYBER AGENT. LTD.株式会社サイバーエージェント
DAIDOH LIMITED株式会社ダイドーリミテッド
DAIKIN INDUSTRIES, LTD.ダイキン工業株式会社DAIKIN INDUSTRIES, LTD.
Incorpratedの略で、Corp.と同様に株式会社をさします。
Inc.はアメリカで使用されることが多い表記です。
アメリカでもLtd.は小さい事業体で使用される傾向があり、Inc.は大きい事業体で使用される傾向があります。
Inc.を使っている代表的な日本の会社は下記になります。
ACMOS INC.アクモス株式会社
AVEX INC.エイベックス株式会社
BUFFALO INC.株式会社バッファロー
CANON INC.キヤノン株式会社
CYBERSTEP, INC.サイバーステップ株式会社
Corp.はCorprationの略で、株式会社をさします。
日本の会社の英文表記で、Co., Ltd.に次いで使用比率が高いのが、このCorp.です。
イギリスでは Limited が入れる必要があることから、このCorp.を使おうとすると、CORP. LTD.となり、ちょっと長ったらしくなってしまいますので、あまり使われていません。
また、アメリカではCorp.だけで大丈夫なので、よく使われていいます。
Corp.を使っている代表的な日本の会社は下記となります。
AGP CORPORATION株式会社エージーピー
ANRITSU CORPORATIONアンリツ株式会社
ASANUMA CORPORATION株式会社淺沼組
FUJIFILM CORP.富士フイルム株式会社
GEO CORPORATION株式会社ゲオ
英語表記の「K.K.」とは?
K.K.とは外資系企業の日本法人の株式会社の(Kabushiki- Kaisha)のローマ字読みの頭文字を取った略称となります。
〇〇株式会社 → ○○ K.K.
世界的な企業をみると、下記のように使われています。
Tonen General Sekiyu K.K.東燃ゼネラル石油株式会社
SHOWA DENKO K.K. 昭和電工株式会社
英語表記で会社設立(登記)できる?
日本では株式会社の場合、法律で株式会社〇〇と絶対に株式会社と入れて登記をしなくてなりません。
そのため、〇〇Inc.や○○Co., Ltd.と登記することはできないので、全てを英語表記にすることはできません。
しかし、屋号としてなら○○Inc.株式会社や株式会社○○Co., Ltd.のように会社設立(登記)することができます。(⇒失敗しない会社名)
英語表記の必要性
グローバル社会となった今では、ほとんどの会社が海外との関係があるかと思います。
英語表記の方法をきちんと定めている会社では、翻訳会社に何か翻訳を頼んだ場合は、その表記方法に従って翻訳を行えばよいです。
しかし、中には、英文表記の方法を決めておらず、聞かれてからバタバタ検討を行い始める会社も多々あります。
いつ英文表記の正式な社名が必要になるかわかりませんので、早めに決めておくことをおすすめします。
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いかがだったでしょうか?会社名の英語表記についての解説でした。(⇒会社設立の事前知識ガイドに戻る)
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