会社設立後の資金調達の一つとして、助成金があります。
また、助成金は補助金とは異なり、雇用保険に加入していることが条件となりますので、主に法人が申請するものとなります。
助成金には様々なものがあり、本記事ではこれらの一部ついて紹介していきます。
(※助成金の手続は社会保険労務士の独占業務となっており、他士業に依頼・相談することはできません。そのため、自身で申請するか社労士に依頼する必要があります。)
目次
助成金とは
助成金とは雇用保険に加入している会社が、一定の要件を満たすと貰えるお金のことをいいます。
助成金は、厚生労働省が管掌しており、会社が納付する雇用保険料で賄われています。
また、大きな特徴として、助成金は融資とは異なり、受給したお金の返済は必要がありません。
代表的な助成金は以下のものが挙げられます。
・トライアル雇用奨励金
キャリアアップ助成金
キャリアアップ助成金は、有期契約労働者に対して正規転換やスキルアップ、昇給等の取り組みを実施し、待遇改善やキャリアアップにつなげる企業に対しての助成制度となります。
キャリアアップ助成金には以下の様々なコースがあります。
・正社員化コース
・賃金規定等改定コース
・健康診断制度コース
・賃金規定等共通化コース
・諸手当制度共通化コース
・選択的適用拡大 導入時処遇改善コース
・短時間労働者 労働時間延長コース
例えば、正社員化コースは、有期契約労働者等を正規雇用労働者等に転換または直接雇用した場合に以下の金額が助成金として支給されます。
① 有期 → 正規:1人当たり57万円
② 有期 → 無期:1人当たり28万5,000円
③ 無期 → 正規:1人当たり28万5,000円
トライアル雇用奨励金
トライアル雇用とは、ハローワーク等で未経験や経験不足でも、とりあえず3か月間適性や能力を見極めるために試しで雇用する制度をいいます。
このトライアル雇用で労働者の適性を確認した上で常用雇用へ移行することができるため、企業と雇用者のミスマッチを防ぐことを目的としています。
助成金の給付額は、対象者1人当たり、月額最大4万円(最長3か月間)となります。
トライアル雇用奨励金うぃ受けるためには以下の要件を満たす必要があります。
① 紹介日の前日から過去2年以内に、2回以上離職や転職を繰り返している
② 紹介日の前日時点で、離職している期間が1年を超えている
③ 妊娠、出産・育児を理由に離職し、紹介日の前日時点で、安定した職業に就いて いない期間が1年を超えている
④ 紹介日時点で、ニートやフリーター等で45歳未満である
⑤ 就職の援助を行うに当たって、特別な配慮を要する
助成金の受給までの流れ
上記で紹介した助成金は一部のものです。
会社設立関連以外にも、様々な助成金がありますので、厚生労働省のサイトを見てみてください。
また、会社設立関連の補助金に関しては、こちらの記事で取り上げていますのでご一緒にご覧ください。(⇒会社設立関連の補助金)
助成金の手続きの流れは次のとおりとなります。
↓
[STEP2]実施計画の審査。実施計画書の申請後に審査があります。↓
[STEP3]実施計画の実施。実施計画が認定されたら、実施計画のとおり実施を行います。↓
[STEP4]支給申請。実施計画の実施が終わると、次は助成金の支給団体に対して、助成金の支給申請を行います。↓
[STEP5]支給申請の審査。支給申請について、助成金の支給団体が審査をします。↓
[STEP6]支給決定。助成金の支給が決まると、支給申請者に対して助成金が支払われます。
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いかがだったでしょうか?助成金についての紹介でした。(⇒会社設立後の資金調達ガイドに戻る)
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