会社設立は1円から可能です。
しかし、本当に1円の資本金で会社を設立していいのでしょうか?
本記事では最低資本金1円設立の意味について解説していきます。
目次
会社設立の最低資本金1円
従来の会社法では、有限会社が300万円、株式会社が1,000万円の資本金からの設立しかできませんでした。
しかし、現在の新会社法では、これらの規制が緩和され1円から設立できるようになっています。
従来の会社法での規制が緩和された背景として、資本金はあくまでも会社設立時に会社に保有している財産であり、事業を開始してからは確保しておかなくてもよいという「見せ金」的な考え方が普及していたことにあります。
また、当時インターネットの普及やIT技術の発達により、IT起業する人が増加したことも理由の一つにあげられます。
このようなITビジネスでは、資本金がなくてもPC1台だけで事業が成りえた時代でした。
資本金1円で会社設立したら!?
では、もし資本金1円で会社を設立したらどうなるのでしょうか?
先ず、融資を受けることは非常に難しくなります。
実務では、従来の会社法からの影響からか資本金300万円以上でなければ金融機関は相手にしてくれません。
つまり、会社設立のメリットである「対外的信用力」が0になるということです。
また、さらに深く詰めていくと、1円などの過少資本金では債務超過に陥りやすくなります。
債務超過になれば「対外的信用力」が0どころか、マイナスになります。
これらからわかるように1円に限らず、過少資本金では会社設立するメリットは全くなく、むしろ個人事業主のまま事業をしているほうがメリットがあります。
資本金を決めるポイントとしてこちらの記事で詳しく解説していますので、本記事と一緒にご覧ください。(⇒会社設立で資本金を決める4つのポイント)
資本金のための現金がなかったら!?
当事務所では、資本金がなくても、どうしても会社を設立したいという人には次の提案をさせていただいております。
資本金とする現金がなくても、策を練れば資本金はつくれるのです。
・クラウドファンディングを活用する
・現物出資で資本金を増やす
クラウドファンディングは、インターネットを通じて不特定多数の人々から少額の資金を集める仕組みのことを言います。
現在ではこのクラウドファンディングで資金を募って起業する人も多数います。
クラウドファンディングが優秀なところは、金融機関から融資を受けなくても、インターネットを通じて個人から幅広く資金を募れるというところです。
詳しくはこちらの記事で解説していますのでご覧ください。(⇒クラウドファンディングとは)
次に考えたいのが現物出資です。
資本金は、一般的には金銭の出資によって行われますが、この制度を使えば金銭以外の物や不動産で出資することも可能となります。
例えば、車や不動産、PCなどのオフィス用品でも可能です。
これら現物の出資することによって、資本金をかさ上げを狙います。(⇒現物出資で資本金を増やす)
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いかがだったでしょうか?会社設立の最低資本金についての解説でした。(⇒会社設立の資本金ガイドに戻る)
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